利用状況(2004年度)

2004年度 試験地で行われた実習

過去の実習の様子は
こちら

剪定実習(京都造形芸術大学)

12月3日に、京都造形芸術大学芸術学部環境デザイン学科ランドスケープデザインコースの実習が春に引き続き行われました。 参加した学生は18名で、中根技術班長による概要説明の後、 引率の先生に指導を受けながら、構内事務所前に植栽されているウツクシマツの剪定作業をしました。 今回は「もみあげ」といわれる、松の古い葉を落とす作業が中心でした。 作業終了後は技術班長の案内で、試験地の自然観察コースを散策しました。 最後に、講義室にて試験地職員一同より作業のお礼を述べさせてもらいました。

剪定作業の様子

自然観察(シニア自然大学高等科)

11月30日にシニア自然大学高等科のカリキュラムとして、試験地で自然観察が行われました。 受講生は34名で、京都大学名誉教授の渡辺弘之先生(元京大演習林長)が講師として参加されました。 講義室で中根技術班長より概要説明を受けた受講生は、渡辺先生引率の元、実験室、標本館を見学し、 試験地構内に植栽されている外国産樹木を中心に見て回りました。
写真にカーソルを置くと説明文が表示されます
講義室での概要説明 構内に植栽された植物の説明 実験室で交換用の種子を見る
構内を歩く マツの球果の標本を見る マツノマダラカミキリによる被害木の断面標本を見る

総合的な学習(京都市立市原野小学校)

11月26日に京都市立市原野小学校の「総合的な学習」という授業の一環として、 3年生19名と引率の先生2名が試験地を訪れました。 この授業は小学校周辺の里山について調べ、そこから分かったことを発表するというもので、 今回は中島試験地長から里山の仕組みや、木の育ち方、きのこの役割などについての説明を聞き、様々な質問をしていました。 なお、市原野小学校では「総合的な学習」を、学校のシンボルツリーがイチョウであることから、「イチョウ学習」と名づけています。
写真にカーソルを置くと説明文が表示されます
講義室での説明 「イチョウ学習」と書かれた児童のファイル いろいろな松ぼっくりを見比べる

「森と里と海のつながり」(JTBカルチャーサロン・京都大学フィールド科学教育研究センター提携講座)

11月15日にJTBカルチャーサロンとフィールド研の提携講座「森と里と海のつながり」の現地講座が行われました。 この提携講座はJTBカルチャーサロンが参加者を募り、フィールド研の森、里、海それぞれの施設において、 担当教員が講義を行うというもので、今年が第1回の開催となりました。 午後1時に京都精華大前駅に集合した参加者11名は、カルチャーサロンのアシスタントの方とともに試験地に来て、 講義室で中島試験地長による概要説明を聞いた後、標本館の見学を行い、 自然観察コースを歩きながら、里山の仕組みについての講義を受けました。
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講義室での概要説明 標本館でマツの球果を見る 標本館で外国産針葉樹の丸太を見る
展望台から京都市内を眺める マツ属見本園を歩く ラクウショウの気根についての説明

森林植物学実習(京都府立大学農学部森林科学科)

9月10日に京都府立大学農学部森林科学科3回生を対象にした、森林植物学実習が行われました。 参加した学生は約30名で、試験地内の林道を歩きながら、その周辺に生育している樹木を観察し、 また枝葉を採取するなどして、それぞれの樹木の特徴について説明を受けていました。
樹木を見て、触れて、観察する

自然観察指導員講習会(日本自然保護協会・京都精華大学人文学部環境社会学科)

7月31日に、日本自然保護協会主催(京都精華大学人文学部環境社会学科共催)の自然観察指導員講習会の実習が行われました。 この日は台風10号の影響で、強い雨と風が吹くあいにくの天気の中、受講者約60名は3つのグループに分かれて、試験地内に見られる植物・動物・地質について、観察のポイントを講師から教わりました。 講習会は7月30日から8月1日の3日間行われ、試験地の技術職員も2名参加しました。
植物の葉のつき方についての説明一番上の葉の色が白いのはなぜか?
いろんな葉の形を見比べる針葉樹の葉と茎の説明

森林生物学実験及び実験法(農学部森林科学科)

6月23日に、京都大学農学部森林科学科3回生を対象とした森林生物学実験及び実験法が行われました。 この実習は森林生物学を学ぶ基礎的技術の習得を目的としており、今回は野生動物の痕跡記録法についての実習が行われました。 参加者は約30名で、林内を散策しながら林道周辺に見られる動物の痕跡(採食痕跡、足跡、糞等)を、コンパスと高度計を用いて地図上に記録していきました。 この実習は6月3日から7月8日の期間に今回を含めて6回の実習が予定されており、樹木の伸長様式、樹木識別といった内容についても行われます。
シカによる被害を受けたマツの説明体を擦りつけるため、毛が付着している
シカの食害にあった調査木枝先の葉を採食するため、枝が折られている
シカに樹皮をはがされたリョウブ講義室での内業

土壌物理学・水環境工学実験(農学部地域環境工学科)

6月9日に、京都大学農学部地域環境工学科1回生を対象とした土壌物理学・水環境工学実験の1課題として、 試験地内において浸透能試験が行われました。 参加者は約40名で、講義室での概要説明の後、林内へ移動し、試験器具の設置方法、浸透能の計測方法が示され、 参加者は各グループに分かれてそれぞれ試験を行いました。
試験器具の設置目盛りのついた透明の筒に水を入れる
バケツに水を入れる器具を設置した土壌に水を注いで浸透能を計測

森林総合実習及び実習法(農学部森林科学科)

6月3,4日に、京都大学農学部3回生を対象とした森林総合実習及び実習法が行われました。 参加者数は両日とも約30名で、内容は樹木の測り方(樹高・胸高直径)、毎木調査法、林分現存量等についてでした。 調査プロットは過去に設置されていたものを継続的に利用し、成長量など変化の様子を知るために、今回得られたデータと過去のデータとの比較がなされました。 試験地の技術職員2名が実習の補助を行いました。
実習を行うにあたっての説明毎木調査 胸高直径を測る
調査プロットをコンパスで測量する講義室での内業

生物学実習(理学部)

5月17,18日と24,25日に、京都大学理学部3回生を対象とした生物学実習が行われました。 参加者数は約20名で、内容は野外の昆虫の生息密度を推定する手法についての実習でした。 参加した学生は虫捕り網を持って、ハンミョウやチョウを捕まえていました。

また、5月18日には上記の生物学実習とともに、京都大学大学院理学研究科生物科学専攻によるメダカの採集が行われました。 このメダカは、試験地の貯水池に自生している個体群で、理学研究科での系統保存ならびに交配実験に用いられます。 現在京都市内でメダカが確認されている場所は非常に少なく、そのため試験地のメダカは貴重であるとのことです。
貯水池に入って採集試験地のメダカ

剪定実習(京都造形芸術大学)

5月14日に、京都造形芸術大学芸術学部環境デザイン学科ランドスケープデザインコースの実習が行われました。 参加者数は約20名で、引率された教員と講師の指導のもと、試験地構内に植栽されているウツクシマツの剪定(芽摘み・葉むしり等)が行われました。 その後試験地職員の案内で標本館の見学、試験地内の散策をしてもらいました。 この実習は12月頃にも行われる予定で、どのように仕上げられるのか楽しみです。
実習を行うにあたっての説明講師の先生による実演
試験地構内の見学標本館の見学

新入生ガイダンス(農学部森林科学科・農学研究科森林科学専攻)

4月17日に、京都大学農学部森林科学科ならびに大学院農学研究科森林科学専攻の新入生を対象としたガイダンスと新入生歓迎会が開催されました。 当日は学生185名を含む総勢250名近い教職員・学生等が参加されました。 まず始めに、講義室で学部新入生に対する上賀茂試験地の概要説明が行われ、引き続き専攻の新入生ガイダンスが行われました。 講義室での説明等が終わると、学部生・専攻生ともに試験地の見学に行きました。 午後からは構内で新入生歓迎会が行われました。
新入生に対する概要説明試験地の林内を歩く

試験地見学

京都樹木探検塾一行

10月29日に京都樹木探検塾のメンバー15名が見学に訪れました。 この団体は京都市まちづくり塾支援事業によりスタートし、現在は任意団体として京都市内の樹木の見学や調査をしています。 この日は午前中に試験地長による概要説明の後、午後からは技術班長による構内の見学が行われました。
概要説明標本館の見学
ガラス室の見学構内を散策

神戸市森林植物園一行

10月13日に神戸市森林植物園から4名の職員が見学に訪れました。 神戸市森林植物園は1940年の創設以来、針葉樹を主に植林しており、 そのため訪れた職員の皆さんは、試験地内の様々な針葉樹を興味深く見て回りました。
概要説明外国産針葉樹見本林の見学

新潟県上越地域振興局農林振興部林業振興課一行

新潟県上越地域振興局農林振興部林業振興課主催の林業先進地視察研修会が、 大阪・京都で10月6日から2日間の日程で行われ、 2日目の午前中には参加者16名が上賀茂試験地を訪問しました。 試験地長による概要説明の後、 試験地職員の案内で標本館、ガラス室、外国産マツ属見本林、タケ・ササ類見本園など構内の見学が行われました。
概要説明標本館 タケの地下茎
タケ・ササ類見本園構内 ラクウショウの気根

全国演習林協議会参加者一行

9月15日から3日間の日程で全国演習林協議会秋季総会が京都大学で行われ、 最終日の17日には総会出席者のうち約50名が上賀茂試験地を訪れました。 参加者は試験地事務所前での記念撮影、試験地長による概要説明の後、 標本館、ガラス室など構内を見て回り、自然観察コースの見学が行われました。
記念撮影概要説明
標本館ガラス室
展望台自然観察コース
構内メタセコイア林タケ・ササ類見本園

マレーシア国立森林研究所・マレーシアネグリセンビラン州林野局一行

8月5日に、谷誠農学研究科地域環境科学専攻教授の引率の元、上記の機関から研究者・職員が試験地を訪れました。 一行は、産学連携研究「熱帯森林生態系の炭素収支」の共同研究者で、今後の研究の進展のため、日本の樹木・森林を見学し、試験地では、マツの見本林やタケ・ササ類の見本園などを見て回りました。
ウツクシマツを囲んで事務所前で記念撮影