北大−京大−琉大連携水圏フィールド科学シンポジウム
『森と里と海と生物』
趣旨 北海道大学北方生物圏フィールド科学センター、京都大学フィールド科学教育研究センター、琉球大学熱帯生物圏研究センターは、いずれも農学部、理学部、水産学部などの附属施設を統合した全学共同利用教育研究施設として発足した。各センターは教育研究フィールドとして、森林域から沿岸海洋域までの広範囲の複合生態系を有しており、近年深刻さを増している地球環境問題解決のために、組織として生態系間相互作用の研究に取り組むことが求められている。しかし、各センターともフィールドにおける陸域と海域の連携研究は緒に就いたばかりであり、センターと所属する研究施設がどのような研究を行うことができるのか、その接点を探ることが急がれている。今回の3大学フィールド科学シンポジウムでは、将来3大学のフィールドセンターが連携して陸域−海域の連環機構の共同研究を具体化するための第一歩として、森林域、里域の研究者も含めて研究の現状を紹介し近未来の共同研究を展望する。
日 時 : 平成15年12月8日(月)9:00〜17:30
場 所 : 京都大学フィールド科学教育研究センター舞鶴水産実験所
京都府舞鶴市長浜無番地
Tel 0773-62-5512
参 加 者 : 52名
−−− プ ロ グ ラ ム −−−
講演プログラム
09:00 挨拶 田中 克(京大フィールド科学教育研究センター長)
09:10 白山義久(京都大学フィールド科学教育研究センター海洋生物多様性保全学分野)
沿岸生物多様性の国際地域間比較:NaGISA計画について
09:35 中村 將(琉球大学熱帯生物圏研究センター瀬底実験所)
熱帯性魚類の性分化機構
10:00 Ramji K. Bhandari (琉球大学熱帯生物圏研究センター瀬底実験所)
Development of an appropriate biotechnological method for the conservation
of groupers, an endangered fish species inhabiting coral reefs in the tropics".
10:25 コーヒーブレイク
10:35 比嘉幹彦(琉球大学熱帯生物圏研究センター瀬底実験所)
変わり易い魚の性とサンゴ礁
11:00 上田 宏(北海道大学北方生物圏フィールド科学センター)
サケをモデルとしたフィールドバイオサイエンス
11:25 菜畑優樹(北海道大学北方生物圏フィールド科学センター、大学院生)
洞爺湖生態系モニタリングおよびエンクロージャー実験
11:50 秋田真澄(北海道大学北方生物圏フィールド科学センター、大学院生)
標津川の蛇行復元がサケの遡上行動に及ぼす影響
12:15 昼食
13:30 芝 正己(京都大学フィールド科学教育研究センター森林環境情報学分野)
FSC森林認証制度−森林の新たな価値連鎖創造への挑戦
13:55 中西麻美(京都大学フィールド科学教育研究センター里山資源保全学分野)
上賀茂試験地における里山生態系の保全に向けて
14:20 中島 皇(京都大学フィールド科学教育研究センター森林環境情報学分野)
天然林流域からの流出物
14:45 上野正博(京都大学フィールド科学教育研究センター沿岸資源管理学分野)
舞鶴湾の遡及的研究
15:10 コーヒーブレイク
15:30 柴田英昭(北海道大学北方生物圏フィールド科学センター森林圏ステーション北管理部)
森林・河川・沿岸生態系の環境変化と水棲生物群集の応答
15:55 向井 宏(北海道大学北方生物圏フィールド科学センター、厚岸臨海実験所)
森と海の相互作用
16:20 討論
17:30 終了
18:00 懇親会
討論課題
1.教育の連携
(1)単位互換性の(水圏)フィールド科学実習の実施
(2)理学系と水産学系に分かれている臨海実習の再編成
2.研究の連携
(1)陸域と海域の生態系連環機構に関する気候帯間比較
(2)共通の水圏環境と水圏生物に関するモニタリング体制の構築
(3)対馬暖流と黒潮による海洋環境の変化と海洋生物の移動
3.その他
(1)3大学のフィールド施設に参集してのシンポジウムを企画する(第3回)
− シ ン ポ ジ ウ ム の 様 子 −
舞鶴水産実験所
開会の挨拶 田中 克
(京都大学フィールド科学教育研究センター長)
講演 白山 義久
(京都大学フィールド科学教育研究センター)
講演 中村 將
(琉球大学熱帯生物圏研究センター瀬底実験所)
講演 上田 宏
(北海道大学北方生物圏フィールド科学センター)
講演 中西 麻美
(京都大学フィールド科学教育研究センター)
シンポジウムの要旨集(PDF)は
こちら
をご覧下さい。