平成19(2007)年度 新入生向け少人数セミナー「海岸生物の生活史」案内

担当:フィールド科学教育研究センター准教授・久保田 信(瀬戸臨海実験所)


 自然環境に恵まれ、風光明媚な南紀白浜(和歌山県)に所在する瀬戸臨海実験所の周囲の海岸において、有意義で楽しい実地授業として、多種多様な海岸生物を、様々な生息場所で直接観察・採集し、ラボでの詳細な観察と参考書で特徴を調べ、附設の水族館も活用した実習・講義を通して、それぞれ独特の海岸動物群の一生を知り、「生命の基礎を体得できる」実習I・II・IIIを下記のプログラムで行います。

1.開講とガイダンスなど
  5/1(火曜日)(1) 16:00−17:30 瀬戸臨海実験所 研究棟1F 実習室(和歌山県白浜町)にて所内案内など
          (2) 夜には, 秘蔵のビデオ(DVD)ライブラリ−などを使用した説明1

2.講義と実習I
  5/2(水曜日) 9:00−18:00
  (1)田辺湾の岸壁でプランクトン採集、ラボで顕微鏡を用いてプランクトンの同定・観察・スケッチなど。
  (2)漂着生物調査(実験所北浜)の後、採集物の同定・観察・スケッチなど。

3.講義と実習II
  5/3(木曜日)9:00−18:00
  (1)水族館で飼育展示の様々な分類群に属する動物の観察・スケッチなど。
  (2)瀬戸漁港で生物観察1、および貝寺の展示品の観察。
  (3)漂着生物調査(実験所南浜)の後、採集物の同定・観察・スケッチなど。

4.講義と実習III
  5/4(金曜日)9:00−18:00・夜
  (1)番所崎一周の磯観察・採集・同定・観察・スケッチなど。
  (2)漂着生物調査(実験所北浜および南浜))の後、採集物の同定・観察・スケッチなど。
  (3)瀬戸漁港での生物観察2。
  (4)とっておきのビデオ(DVD)ライブラリ−での説明2と反省会を開催

5.レポート作成
  5/5(土曜日)9:15−12:00
  レポートなどの作成と提出 <これで成績を評価します>。
  実習室と宿泊の部屋の後片付けと掃除。

6.その他の注意事項など
・ 開講日は集合時間の厳守。<水族館入り口の事務室で実習室の場所を聞いて下さい>
・ 自分の車等での参加は許可しません。JRやバスを利用して下さい。交通費がかかりますので安全で便利な方法を各自で。
・ 天気等の都合により日程・実習場所などを変更する場合があります。
・ フィ−ルドでは、海での服装(防寒用のウインドブレカ−や日焼けに注意)・雨具あるいはカッパ、および懐中電灯が必要。
・ 長靴は瀬戸臨海実験所に備えてありますが、自分がもっているすべらない運動靴をはいてそのままフィ-ルドに出てもよい。
  <ただし、ぬれるので、換えは持ってくるべきです。>
・ 文房具などメモ、レポ−ト作成に必要なものを持参して下さい。
・ 参加者は緊急時の連絡のため、携帯電話等連絡方法を来所日に提示して下さい。
・ 万が一の事故に備え、生協などで各自必ず保険<学生教育研究災害傷害保険>に入っておくことが肝心です。
・ 1300年前よりこんこんとあふれんばかりの”かけながしの日本最古の白浜温泉”にもできるだけご案内をいたしましょう。

7.経費
・ 瀬戸臨海実験所における実地実習5/1-5(4泊5日)にかかる経費が約1万円。
  内訳は、宿泊費(1泊500円+シ−ツクリ−ニング代1回分1000円)+全食費代(5/1夕食から5/5朝食まで)約¥6,000
・ 交通費が自己負担で必要です。

 この経費は、「瀬戸臨海実験所利用申込み規定」により、支払いは実習開始までとなっております。4/30日に受講者分全額まとめて久保田が立て替えます。この支払い後には、いかなる理由であれ、受講をキャンセルされた場合、経費は返却できませんので注意して下さい(→連絡なしのキャンセル者は久保田に支払う義務が生じます)。

8.教科書
 「宝の海から -白浜で出会った生き物たち-」紀伊民報2006年発刊・発売元ですが、”京大生協ルネの京大職員制作出版コ−ナ−”で販売しています。顕微鏡的生物からクジラまで、101話(B5版233頁)のさまざまな生物たちの博物学的な読み物。生活史に焦点をあて、図も豊富です。読んで、見て、ためになる、楽しい本で、廉価(¥2000以下)。他の拙著・CD/DVDもあわせてルネでどうぞ。読(聴)後感想なども前もってメイルアドなどといっしょにお寄せ下さるとうれしいです。

9.久保田および瀬戸臨海実験所連絡先
・ 久保田個人のオフィシャルなホ−ムペ−ジ( http://www.seto.kais.kyoto-u.ac.jp/shinkubo/index.html )をご覧下さい。
こちらへの交通路も説明や白浜観光案内ものっています。更新は完全ではありませんが、まずまずOK(2006年12月更新済)。
フィ−ルド科学教育研究センタ−のホ−ムペ−ジ( http://www.fserc.kais.kyoto-u.ac.jp/ )や、瀬戸臨海実験所のホ−ムペ−ジ(http://www.seto.kais.kyoto-u.ac.jp/ )もあわせてご覧下さい。