加賀谷特定助教が日本比較生理生化学会 吉田奨励賞を受賞

2016年9月3日に玉川大学において、加賀谷 勝史特定助教が日本比較生理生化学会 吉田奨励賞を受賞しました。

受賞名:日本比較生理生化学会 吉田奨励賞(第25回)

業績題目:甲殻類における自発的行動発現・調節の神経機構の研究

研究紹介:
 動物は、さまざまな物理環境と感覚・運動器官を通して相互作用しますが、明確な感覚刺激のない条件で自発的に行動を開始することもできます。本研究は、このように行動が自発的に起源する神経機構について、アメリカザリガニを対象として行動遂行中からの単一神経細胞活動の計測、刺激実験、さらに単一細胞の染色・可視化を通して探求したものです。その結果、運動開始に数秒先立って活動が高まる単一神経細胞を発見し、さらにネットワークの回帰的構造が見出されました。これらの発見は、巨大な脳をもついくつかの脊椎動物(ヒトを含む)で提案されてきたものと類似しており、外骨格体制をもつ少数ニューロン系の脳(節足動物の脳)に限らない、普遍性に通じるかもしれません。また、動物の意志とは何かという、より一般的な問いにもヒントを与えるかもしれません。

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