新人紹介 下村 通誉

基礎海洋生物学分野 准教授 下村 通誉

 2018年4月より瀬戸臨海実験所に着任しました。フクロエビ上目Peracarida という胸部に育房をもつ甲殻類の分類学的研究を行っています。北海道大学大学院では海産無脊椎動物の系統分類学的研究を盛んに行っていた馬渡駿介教授の研究室に所属し、海産のミズムシ亜目 Asellota の分類学・生物地理学的研究の成果を博士論文にまとめました。その中には瀬戸臨海実験所にお世話なって採集したミズムシ類の研究成果が含まれています。当時、本亜目の分類学を専門とする研究者は日本におらず(現在も私しかいませんが)、身近な海岸にさえどのような種がどれだけいるか分かっていませんでした。2002年に学位を取得後、福岡県の北九州市立自然史・歴史博物館で甲殻類・貝類担当の学芸員として働き始めました。それから16年間、資料収集、調査研究、教育普及、展示という博物館にとって4つの柱となる学芸員の仕事をこなしてきました。
 これからは学芸員時代に培った経験を基に瀬戸臨海実験所と白浜水族館の運営と、博物館では行えなかった大学生・大学院生の教育や後進育成に力を注ぎたいと考えています。研究面では海のすぐそばで研究できるというメリットを活かすと共にこれまでの自分の専門分野にとどまらず、研究の幅を広げていきたいと考えています。

ニュースレター45号 2018年6月