イギリスでの在外研究

森林情報学分野 舘野 隆之輔


 京都大学ジョン万プログラムで、イギリスのCranfield 大学に2018年3月から12月の予定で滞在しています。受入教員のJonathan Adams教授は、JSPS外国人招へい研究者事業で2012年2月に1か月間、フィールド研にも滞在されたことがあります。
 滞在先のCranfield 大学は、ロンドンから車で1時間半くらいの場所にあります。Cranfield 村の人口は5,000人くらいと少なく、北海道研究林のある標茶町よりもやや小さな村で、多くの人が近隣のMiltonKeynes やBedford から通っています。景色は非常に平坦な地形で牧草地が広がっており、また気候も冷涼で夏もそれほど暑くないところなど標茶とそっくりです。春頃はひたすら曇りと雨が続くイギリスらしい天気が続いてうんざりしていましたが(標茶も同じような感じなのですが)、今年の夏は史上最も暑いと言っていいくらいの異常気象らしく、1か月近くも雨が降らないなど、とても暑く乾いた夏だったようです。
 Cranfield 大学は、比較的新しい大学院課程だけの大学で、前身となるCollege of Aeronautics は1946年に創立され、さらに1969年にCranfield Institute of Technology、1993年に現在の形となったそうです。空軍基地の跡地を活用して創立されたことから、世界的にもめずらしく大学の中に飛行場があり、大学独自の飛行機(そこそこ大きなジェット機も)を所有して、教育研究に活用しているそうです。フィールド研も海域ステーションが船舶を管理運用していますが、飛行場や飛行機を教育研究用に運用するのはさらに大変そうです。
 イギリスの大学というと、教会や図書館など歴史的な建造物があるのをイメージしていたのですが、ここは第二次世界大戦中の軍隊風のレンガ造りの建物(と受入教員が言っていた)と近代的なガラス張りの建物が混在した学園都市のような場所です。私が通う研究室は、これもイギリスでは非常にめずらしいようですが、大部屋に複数の研究グループの教授、研究員、学生、事務員などが机を並べて一緒に働いており、まるで会社のオフィスのようです。
 こちらに来て5か月が過ぎましたが、受入教員と行った研究成果を学術論文にまとめたものが既に掲載決定になるなど、順調に在外研究が進んでいます。またフィールド施設として、国際的に研究者や学生を受け入れていくにはどうすればいいのかについて、有意義な意見交換もできましたので、帰国後は施設の国際化にも是非取り組んでいきたいと考えています。

ニュースレター46号 2018年10月