和歌山研究林における路網管理

和歌山研究林 荒井 亮


 和歌山研究林では2011年と2014年に豪雨災害があり、路網を中心に大きな被害を受けました。災害復旧工事は2015年に完了しましたが、その間、教育・研究の利用が制限されるなど、多大な影響を被りました。この災害を契機に、近年多発している局地的な集中豪雨など、今後予想される豪雨への対策を進めています。
 2011年の豪雨災害時には、谷部に設置されたヒューム管が詰まるなどして、沢水が路面に流出したことにより路体の決壊が多数生じました。そこでまず、あふれやすい谷部の下流側や路面が洗掘されやすい箇所にロングU(横断排水溝)を4箇所増設しました。設置した箇所では、ある程度の大雨でも路面が軽く洗掘される程度で、大きな被害はなく上手く機能しています。また近年は、路面の表面水が轍に集まって流れることにより、路面の洗掘が大きくなる区間が散見されていました。そのような区間では小径木を路面へ埋設し、簡易な排水設備としています。車両での走行が多少しづらくなるのが難点ですが、今年の台風20号の際にも(谷筋で路面流失はあったものの)設置した箇所では、大きな被害はありませんでした。
 これら路網被害軽減のための対策も、横断排水溝や側溝、溜め枡が豪雨時に機能しなければ意味はありません。そのため今年のように、連日「危険な暑さ、熱中症に注意」と注意喚起されるほど暑い時期であっても、日々、土さらいなどの路網管理を行っています。
 和歌山研究林の林道の延長は8,370m に達しており、一昔前の路網を知っている方からすると、今の路網は整備が行き届いているとは言い難いかもしれません。一部走行しづらい区間もありますが、利用者に不便や危険が生じないよう、今後もできるかぎり整備を行っていく予定です。

ニュースレター46号 2018年10月