博物館実習の実施

里海生態保全学分野 甲斐 嘉晃


 舞鶴水産実験所には博物館相当施設である水産生物標本館があり、その標本館を拠点として毎年12月に5日間の日程で、学芸員の資格取得に必要な博物館実習(館園実務)を行っています。本実習は、教育関係共同利用拠点事業の公開実習とし、京都大学だけでなく他大学生も受入れています。
 今回は2017年度に実施した実習(京大3人、筑波大1人)について報告します。初日は東舞鶴駅に集合し、標本を保管する意義などについての解説や水産生物標本館の見学を行いました。翌日は京都府漁業協同組合を訪ね、定置網の選別作業を見学し、そこで水揚げされる魚から標本サンプルをいただいて、魚類標本の作成法や展示・解説の方法を学びました。3日目は舞鶴水産実験所とも研究協力体制のある宮津エネルギー研究所(魚っ知館)を訪問し、魚類の展示方法や希少魚類の育種・保全について知識を深めました。4日目は天候に恵まれたこともあり、午前中に教育研究船緑洋丸に乗って舞鶴湾内で桁網により海洋生物を採集し、それぞれの分類群に適した標本作製方法を学びました。午後には、ほかの博物館との標本の貸し借りについて学習し、実際に海外の博物館から届いた標本を使った作業も行いました。最終日には、標本の配架作業などを行い、また実習全体を通したまとめを行いました。
 短期間でしたが、当初目標としていたフィールドから博物館に至るさまざまな作業を体験することが出来たと感じています。

ニュースレター46号 2018年10月