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アカゲラ

標茶区でよく見かけるキツツキのひとつがアカゲラです。

頭と下腹部の赤色がおしゃれです。

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寒い実習にご用心

3年ぶりとなる冬の学生実習「研究林実習Ⅳ」を翌週に控え、山スキーで歩くコースの下見に行きました。

この日の最低気温は-14.0℃で冷え込みは弱かったのですが、最高気温が-7.4℃と上がらなかった上に、強い風が断続的に吹きました。そのため日差しはあるものの非常に寒い山行となりました。

声は風音で遮られ、手はかじかんでメモを取る気力も湧かず、休憩して弁当を食べるよりも早く帰ろうという判断となりました。

参加される学生さんは防寒対策をしっかりとしてきてください。ウールなど速乾、保温性のある素材のインナー(綿や発熱素材は汗冷えの恐れあり)、インナー手袋、ネックウォーマー、目出し帽といった衣類に加え、懐炉、温かい飲み物を入れる保温性のある水筒、雪の上に座ってもお尻が濡れない敷物なども重宝するかもしれません。ポイントは行動中は汗をかかず、止まっているときは寒くないことです。

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土壌凍結の測定

地下から取り出した土壌凍結深度計。地表面から透明の部分までが凍結している。

標茶区のある北海道東部では季節凍土が発生します。

気温が低く、断熱効果のある積雪が少ないと、土壌の熱が奪われて地表面から徐々に凍っていきます。

土壌凍結の進み方を観測するためにメチレンブルー土壌凍結深度計を使用しています。メチレンブルー土壌凍結深度計は、凍結すると青から無色透明になるメチレンブルーの特性を利用したもので、地表下で0℃となっている面の深さを知ることができます。

現在の深さは約35cmで例年より若干浅めのように感じます。ちなみに今朝の最低気温は-18.1℃(ぬるい)、積雪は37cmでした。

凍結の進み方は気温だけでなく積雪状況による部分も大きいようで、年によって変動があります。まとまった雪が降る時期が遅れると凍結が進み、1月中の積雪が20cmに満たなかった2017年から2018年にかけての冬には56cmまで凍結していました。

森林域では土壌中の水分が凍ることで凍上が発生して植物の根がダメージを受けたり、樹木の水分通導を阻害したり、鉛直方向の水分の動態が変わることでそれに伴う物質循環に影響を及ぼすと言われています。

気候変動により冬期の気温が上昇したり、積雪の状況が変化すると季節凍土の発生状況も変化すると予想されます。それが森林の生態系にどういう影響を及ぼすのか、その指標とすべく、”しばれる”朝にも日々観測を続けています。

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直営皆伐カラマツ造材

夕日に照らされながら採材中

直営で進めているカラマツの皆伐も終盤に入ってきました。今は造材(材の太さや質を見て製品ごとに決まった長さに丸太をチェーンソーで切っていく作業)、はい積み(製品ごとに丸太を山にしていく作業)を行っています。

今年の事業地は63年生のカラマツです。胸高直径50cmほどの木もあり、立木1本で2t、玉切した丸太1本でも300kgを超えるようなものもあり機械の力が必須です。効率と安全性の両面で機械のオペレーターと作業者・指示者間のコミュニケーションが重要なのですが、今年導入した無線のインカムはストレスなく会話ができるので効果抜群です。ただ、無意識に発する「よっこいしょ」もばっちり伝えてしまうので注意が必要です。

研究林では齢級の平準化と資源の循環利用を念頭に、徐々に造林地の更新を図っています。皆伐跡地は学生実習での植栽を予定しています。

撮影は午後3時27分。刻々と日没が迫る中、夕日に照らされながら採材する様子です。働く男は絵になると思いますが、いかがでしょう。

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野生動物の自動撮影調査、10月の一押し

北海道研究林では2010年より赤外線センサーカメラによる野生動物の自動撮影調査を行っています。
野生動物の生息実態を把握するとともに、同じ場所、同じ方法で調査を継続することで野生動物の生息状況の変化などを観察しています。

10月の2週間、標茶の6地点で実施した調査ではエゾシカ、キツネ、タヌキ等が多く写っていました。加えて、ヒグマも2回撮影されました。ヒグマは低頻度ながらコンスタントに撮影されています。基本的には夜間に撮影が集中しています。業務で山に入る際には警戒はするのですが、遭遇例はほぼありません。

また、エゾシカの雄2頭が角を突き合わせていると思われる様子が撮影できました。調査の特性上、ただカメラの前を通過している画が多くなり、こういった行動が撮影できるのは貴重なものと思います。

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秋色の針広混交林

小春日和の白糠区
落葉が進み明るくなった林内では、柔らかな日差しを受けてオオモミジなどの紅葉がとてもきれいでした。

基本的に黄色に色づく標茶の山と比べるとオオモミジやハウチワカエデの赤が目立ち、トドマツの濃い緑とのコントラストが景色にリズム感を生み出しています。

初雪の便りももうすぐです。

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フィールド 業務

固定標準地調査、進行中

秋の調査を進めています。

造林地の成長の様子を追跡する調査で、5年周期で調査区内に生育する樹木の直径や樹高を測定しています。

成長が止まる時期ということで秋に行っているのですが、落葉性であるカラマツが樹勢が衰えたためか、ストレスにさらされたためか、早々に葉を落としてしまい、生存しているか枯れているのか迷う場面が今年は多い気がします。

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白いカラス

夏頃から事務所周辺に白いカラスが出没しています。

ハシボソガラスのアルビノ(遺伝的に色素がない個体)でしょうか。

「今日は〇〇にいた。」と、目撃情報が話題になるなど、気になる存在です。

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ILASセミナー「北海道の昆虫相」、公開森林実習Ⅱ「夏の北海道東部の人と自然の関わり」

8月7日から11日の5日間、併催でILASセミナー「北海道の昆虫相」と京都大学公開森林実習Ⅱ「夏の北海道東部の人と自然の関わり」が行われました。

コロナの影響で定員に制限をかけ、感染対策をした中での開催でしたが、京都大学の学生が北海道で実習するのは3年ぶりです。

ILASセミナーの参加者として京都大学から7名、公開森林実習の参加者として筑波大学、信州大学から各2名、京都府立大学、日本大学、北海道大学、東京農業大学から各1名の計15名が参加しました。

実習ではアカエゾマツ人工林の間伐体験、ピットフォールトラップやライトトラップを用いた異なる植生下での昆虫相の調査、火山や湿原といった道東ならではの地形や植生の見学を行いました。

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木登りセミ

木に登るセミの幼虫

林内での作業後、一息ついているとカラマツの幹をセミの幼虫が登っていました。

セミの抜け殻はよく見るのですが、動く幼虫は新鮮でつい見入ってしまいました。

事務所に戻って何の種か調べようとしたのですが、抜け殻での識別は触角が重要なカギとなっているようで、ピントが怪しい写真と、サイズも測定していないうろ覚えの記憶では「恐らくエゾゼミ、かなぁ」までしかたどりつけませんでした。研究林あるあるです。

また山に入った際に手に届く範囲で羽化して、抜け殻が残っていることに期待します。