少人数セミナー「有機農業の可能性・・・持続可能な農業をめざして」(報告)


担当教員:フィールド科学教育研究センター 講師 西村 和雄

 少人数セミナーは、有機農業の可能性と題するゼミで、実習として北白川試験地構内にある苗畑を約二アール使用して行った。作付けの作物はサツマイモ(新高系14号)の苗50本。落花生の種子を50個植え付けた。この二種類の作物を植え付けさせた理由は、学生諸君がほとんど生物を見る機会がなく、サツマイモの苗すら、逆さに植えるような失態をする者がいるからである。実際2006年度も、サツマイモの苗を逆に植えた学生が十人全員で、注意したにもかかわらず、16本もの逆植えをしてしまった。
 さて、有機農業の講義も週一回、教室を借りて行い、最後には美味しい野菜の見分け方についても実地に講義することになった。見分け方を講義した後、大学近くのスーパーに全員で立ち寄り、美味しいものと、そうでないものとを、それぞれおなじ種類の野菜・果物について、学生諸君のリクエストを聞きながら、選別し、学内で切り分けて生のまま試食した。結果はいずれも正解で、彼らが驚いたことは言うまでもない。
 座学五回。実習は前期を持ち越し、作物の収穫まで至った。サツマイモは十月の初旬に掘り起こして、その場で焼き芋にした。落花生は十一月祭の前日に掘り起こして、その場で塩ゆでにし、食べた。



逆植えサツマイモの苗の状態 土の中に埋まっていた部分からモヤシ状
の蔓が伸びかけている様子