今年度も公開森林実習Ⅲを開催しました!本実習では、里山生態系サービスの利用や保全のために必要となる基礎的な作業を自ら体験しつつ、実験区を将来的に里山生態系として持続的に利用していくことを目指します。今年は京都産業大学、三重大学、山形大学、京都先端科学大学、京都薬科大学から計5名の参加者が集い、10月から12月にかけて全5日間の実習が行われました。
実習は10月5日にスタートしました。恒例の薪割り体験では、参加者が幼虫探しにも挑戦しました。昼食時にはエビのような味わいの幼虫を試食し、意外な美味しさに驚く声が上がりました。第2回目はあいにくの雨でしたが、外での炭焼きの準備作業に全員が一生懸命取り組みました。困難な状況の中でも皆さんよく頑張りました。
第3回目は、午前中に坂野上先生による上賀茂試験地の歴史に関する講義が行われ、その後炭出し作業を分担して行い、今年も無事に炭焼きが成功しました。合計10袋(140.1kg)もの炭が収穫できました。椎茸もたくさん採れたため、昼食時に焼いて楽しみました。午後は、里山の整備作業と舘野先生による土壌調査の体験学習が行われました。斜面を平らにして広場を作る作業では、土壌を掘り出して低い部分に移動させるなど、自然を活用した工夫が見られました。次週はこの広場にベンチを作ることにしました。


第4回目は達成感に満ちた1日でした。チェンソー体験も行われ、技術職員による松の伐倒も安全距離を確保しながら目の前で見ました。伐倒した松を利用して、参加者が協力してベンチと机を制作しました。完成したベンチと机は松脂が落ち着くまで使用できませんが、比叡山を眺めながら座る日を楽しみにしています。この回には情報学研究科の先生と学生たちも参加し、頭部に装着する360度カメラを活用して作業を記録する取り組みも行われました。

最終回では、果樹園の土づくりと堆肥投入、さらに雑草抑制実験の設置作業を行いました。雑草抑制実験ではシダやローマンカモミール(苗と種)など使用しました。果樹園の土づくりでは、竹を活用することで堆肥を根まで届けるやり方を試しました。来年以降の実習で実験結果を活用する予定です。


全5日間の実習を通じて、多くの学びと成長がありました。参加学生からは以下のような声がありました:「様々な専門分野のメンバーと意見交換できた」、「日常ではできない体験を通して、新たな視野を得た。自分ではできないことができる環境が整っていて、専門の教員から指導を受けられた。自主性を重んじて活動させてもらえた…」今年度も無事に実習を終えることができたのは、参加者や関係者の皆さまのおかげです。本当にありがとうございました。来年度の公開森林実習もお楽しみに!」
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