実験水路を用いた河川群集・生態系駆動メカニズムの解明に関する研究

実施者:中川光

私は、川に棲む様々な魚や虫、藻類といった生き物たちが、食べたり食べられたり、餌や住みかをめぐって競争したりする中で「生物群集」または「生態系」と呼ばれる生き物の集合の全体像がどのように形作られるのかに興味があります。

これまで行ってきた研究は、シュノーケルをつけての魚類の直接観察や採集した生き物の胃内容物分析といった地道な野外活動がメインで、それらを行う中で河川群集の上流・下流や季節・年による傾向の違いをもたらす様々なメカニズムに関する仮説を得ました。

しかしそうした仮説を野外観察のみから検証することはとても難しいため、何本も繰り返しのある実験水路を作り、川ごとに魚がいる・いないなどの条件を変えて、想定された要因の影響の大きさやそれが群集に変化を引き起こす過程を明らかにする実験を行っています。

%e4%ba%ba%e5%b7%a5%e6%b2%b3%e5%b7%9d
芦生研究林の実験水路

~大学の森を守ろう~