芦生の森の木々を描く

実施者:豊島淑子(京都造形芸術大学)

大学の演習林での研究というと、これまで自然科学の研究が主でした。しかし森には古来より、人間とのかかわりのなかで存続してきたという側面もあります。そこで芦生研究林では、人文社会科学の研究やアーティストによる作品制作でも研究林を利用していただきたいと考えています。そのなかで京都造形芸術大学の豊島淑子先生は、定期的に芦生研究林を訪れ、下谷のトチノキと大カツラの木を描いています。

2016年の5月、京都造形芸術大学の実習棟に貼られていた「芦生研究林現地見学ツアー」のポスターの森の木の写真の美しさに惹かれ、芦生研究林を訪れました。初めて見た大カツラの木が気に入り何度も通うようになり、現在は、トチノキと大カツラの絵を描いています。

今まで葉っぱにしか興味がなかった私が、この2年研究林に通ううちに、葉っぱから木に、雨や川、湿度、光、土、岩、鳥、カエル、魚、虫と興味が広がり、その全体が森なんだと認識できるようになりました。植物の単なる造形的な美しさだけでなく、森全体の美しさの中に存在するトチノキや大カツラを表現していきたいです。

→ 創作に関して、詳しくは、こちらのインタビューもご覧ください。

豊島先生の描く芦生研究林のシンボル、下谷の大カツラの木

 

~大学の森を守ろう~