
林内に続く道にヤマハギが咲いていました。
ハギと言えば秋の七草のひとつとして知られるように秋を代表する花です。林内ではエゾトリカブトやサラシナショウマ、ハンゴンソウといった夏の終わりから秋を彩る花々も咲いています。
夏の実習シーズンに入り、現場は夏本番といったところですが、森は秋へと歩みを進めています。

林内に続く道にヤマハギが咲いていました。
ハギと言えば秋の七草のひとつとして知られるように秋を代表する花です。林内ではエゾトリカブトやサラシナショウマ、ハンゴンソウといった夏の終わりから秋を彩る花々も咲いています。
夏の実習シーズンに入り、現場は夏本番といったところですが、森は秋へと歩みを進めています。



昨年、釧路ではマイマイガが大発生したというニュースがありましたが、今年は標茶区でカシワマイマイの幼虫が大発生しています。マイマイガもやや多い様子。マイマイガの幼虫はニャッキのような目がチャームポイントですが、カシワマイマイは2本の角のような毛束がかっこいいです。でも大きな毛虫がたくさんたむろしている姿はやはり生理的にきつい。
マイマイガは針葉樹、広葉樹問わず(好き嫌いはありますが)食べるのに対して、カシワマイマイは広葉樹の葉を食べます。特にオニグルミ、次いでミズナラが好みのようで、丸裸にされたオニグルミもあります。構内のスモモも軸と実だけを残した姿になっています。一方、イタヤカエデやミズキ、ヤマグワ、ハルニレなどはこれといった被害は見られません。また、同じ樹種でも被害の集中している木もあれば、無傷の木もあり、何が被害の差になっているのか興味深いところです。
たくさんの毛虫が発生しているので、蛾の発生もすごいことになるかと思っていたのですが、最近、体がつぶれてしまったような状態で死んでいる毛虫も多く見られます。マイマイガは10年に1回程度大発生するのですが、流行が終息する要因として核多角体病ウイルスの感染や寄生蜂があり、ウイルス感染では幹や枝から垂れ下がるようにして中身が溶けてつぶれるとのこと。宿主が大発生すると、天敵も増えるそうです。

草を刈っていると、至近距離の茂みの中から突然オオジシギが飛び出してきました。
地面をよくよく見てみると、ウズラの卵のような模様の入った卵が3個。
環境が変わると抱卵放棄するかもしれず、何とも申し訳ない気持ちになったのですが、後日確認すると、再び抱卵している様子が確認できました。
左の写真には抱卵している姿が写っています。
おわかりいただけただろうか。
ディスプレイフライトといって空を飛んでいるときはとても騒がしいのですが、本気で隠れるとまず見つけられません。
そこにいると分かっていても、一度目を離すと・・・あれ??まさに「隠れ身の術」。
今回、至近距離で姿を現したのも、限界まで我慢をしていた結果だと思います。
近年、生息地の環境悪化で個体数が減少しているといわれています。
草刈りの結果、外敵からもやや見えやすい状態になってしまいましたが、無事巣立ちを迎えられるといいなと思います。
6月14日に標茶区において初夏の花観察会を開催しました。当日は釧路管内ほかから14人が参加し、春から夏へと移り変わる森林で咲いている花を探す調査を体験しました。
林道や湿地、新植地など明るさや水分条件などが異なる様々な環境で観察し、今回は64種の開花を確認しました。観察会前に気温が上がらない日が続き、前回標茶で開催した2024年6月16日に比べるとエゾイラクサやカラフトイバラ、マユミがまだつぼみの状態で咲いていなかった一方で、春の花であるオオバナノエンレイソウやミヤマザクラがまだ咲いているなど、若干の開花時期の違いが見られました。
参加者は林内でサンプルを採取した後、事務所で押し葉標本の作製や押し花を使ったしおり作りを体験しました。
参加者からは「セイヨウノコギリソウなど、いつも見ていても名前が分からない植物を知ることができてよかった」「ギョウジャニンニクの花を見ることができて楽しかった」などの声をいただきました。













林内でミズキの花が咲き始めました。
ミズキの特徴の一つに階層状に広がる枝ぶりがあります。太陽の光を受けやすいよう水平に広がる緑色の葉、その上を飾る小さな白い花々。みずみずしい青葉が茂る初夏の森に遠目からもよく目立ちます。

標茶区ではオオヤマザクラ(写真右奥)もチシマザクラ(同左)も満開を迎えました。
毎年観察する標準木となっているオオヤマザクラの満開日は5月11日で、気象庁の観測記録で今シーズン最も遅かった網走よりもさらに4日遅い満開となりました。南から北へ日本を縦断してきた桜前線も平地から山地へ針路を変えて終着を迎えようとしています。
時折吹く風に花弁が舞い散り、もう少し咲いていてほしいという気持ちもありつつも、その様子は大変美しく、心が和みます。
朝は氷点下でも、日中は汗ばむ陽気となる日が多く、日によって、時間によって季節感が目まぐるしく変わります。暖かくなってきたとはいえ、振り幅が大きすぎて体調管理が難しい時期です。
北海道研究林では市民の皆様を対象に、標茶区で初夏の花観察会を開催します。
新緑の中、普段は一般公開されていない研究林の中を職員と一緒に散策しませんか。植物に詳しくなくても参加可能です。また、当日は野外での観察に加え、植物標本作成ワークショップも行います。研究林スタッフと観察のポイントを確認しつつ、図鑑片手に花探しに挑戦しましょう。
当日はイベント保険に加入しますが、保険の範囲を超える補償はできない場合があります。個人情報は当イベント運営のみに使用します。
秋には白糠区で自然観察会を開催予定です。

林道の巡視中、被り枝として除去したハルニレの枝に花がついていました。
ハルニレは湿潤で肥沃な土地を好み、高さ30m、太さ1.5mにも及ぶ巨木になります。資源量も多いためよく目に留まりますが、花をつけるような成木は樹高も高いことが多く、花を間近で目にする機会はあまりありません。花弁はなく、赤く見えるのは雄しべの先の葯です。
ヤナギに次いで開花が早い風媒花で、開葉前の明るい林内でひっそりと咲いていました。

今年もキタミフクジュソウが咲きました。
春の到来を感じさせる明るい黄色が、太陽の光を受けて眩しく輝いています。
毎年のように投稿されるキタミフクジュソウ。
厳しい冬を乗り越えた喜びを誰かに伝えたい、そんな気持ちの表れです。

雪が止んだ翌朝、真っ青な空。
朝の陽射しに誘われるように気温が上がると、静寂に包まれていた森に小さな「音」が戻ってきました。
木々に積もった雪が、陽光に温められて透明な雫へと姿を変え、枝先からポタリ、ポタリ、ザザーッ。
それは、冬の終わりを告げるカウントダウンのよう。
凍てつく結晶が溶け出し、光を透かしてこぼれ落ちるこの光景は、夜から昼、冬から春へ移りゆく限られた時間だけ出会える儚くも力強い生命の輝きです。