
研究用渓流水サンプルの採取中、エゾイラクサやミミコウモリなどの草に埋もれるようにノビネチドリが咲いているのを見つけました。綺麗に咲いている姿に出会えてラッキーでした。
見かけた場所はエゾシカの痕跡がたくさんある場所で、踏みつぶされたような跡の株もあり、安泰というわけにはいかないようです。今のところ積極的に保護をしているわけではないのですが、また会えるのを密かに願っています。
研究用渓流水サンプルの採取中、エゾイラクサやミミコウモリなどの草に埋もれるようにノビネチドリが咲いているのを見つけました。綺麗に咲いている姿に出会えてラッキーでした。
見かけた場所はエゾシカの痕跡がたくさんある場所で、踏みつぶされたような跡の株もあり、安泰というわけにはいかないようです。今のところ積極的に保護をしているわけではないのですが、また会えるのを密かに願っています。
研究林内に見慣れぬピンク色のエンレイソウが咲いていました。
標茶区ではオオバナノエンレイソウ(Trillium camschatcense)が群生しているのがよく見られますが
以上の特徴からミヤマエンレイソウ(Trillium tschonoskii)でないかと判断しました。別名シロバナエンレイソウなのですが、この個体がその名の通り白い花弁だったらきっと見落としていたと思います。
標茶区構内でニリンソウが花盛りです。
某コミックによると「肉のうま味を何倍にもする山菜」とのこと。ただ、トリカブトとの誤食がしばしば報告されていますので、もし試してみたいと思っても、花がついているものを選ぶようにしましょう。また、マダニも出ているので這いつくばって写真を撮るときもご注意ください。
構内のエゾムラサキツツジとキタコブシが満開を迎えました。
今年は特にキタコブシの花付きがよく、木全体がふわっと白く浮かび上がるような姿を見せてくれました。
どの個体も総じて良く咲いているので、環境要因、例えば昨年の高温が影響しているのでしょうか。
野生の樹木の種子には年によって生産量が大きく異なる現象(結実豊凶)が見られます。北海道研究林でも標茶区、白糠区の天然林にリタートラップを設置して、継続したモニタリングを実施しています。
風で倒れた標茶区構内見本林のトドマツの処理中に見かけない模様のテントウムシを見かけました。
ウンモンテントウ(Anatis halonis)というテントウムシの仲間です。黒い星の周りに白い縁取りが特徴で、もやっとした感じが雲の紋(模様)ということでウンモンということです。
山地性のテントウムシですが、涼しい北海道ということで標茶の低地にもいるのでしょうか。
白糠の構内にアズマイチゲ(Anemone raddeana)が咲いていました。
先日投稿したキタミフクジュソウ同様春を告げる花で、白糠区ではよく目にします。
東日本で発見され、茎の先に花が一つつくことから東一華と書いてアズマイチゲです。
白い花びらのように見えるのは実は萼片です。
アネモネやクリスマスローズなどキンポウゲ科の仲間には花弁がないものが多いそうです。
だからといって春先に枯草の中から現れる白い花の美しさが損なわれるわけではありません。
標茶構内では3月下旬以降、キタミフクジュソウが咲いています。
昨年ほどではありませんが若干早く季節が進んでいるように感じます。
今週に入って前半は冷たい雨(後に雪に変わった)が続いていたのですが、雨も上がり一気に春らしい陽気になってきました。まもなく本格化する屋外作業に向けて準備が進められています。
冬の間になまった体も動けるよう、準備が必要です。
4月1日から5月31日まで北海道の「春のヒグマ注意特別期間」です。
春と秋はヒグマによる人身被害が多く発生する時期です。利用者の皆様は、以下のルールを守り、ヒグマに遭わないようご注意ください。
また、人への誘因を避けるために食べ物やごみは必ず持ち帰るようお願いします。
多和川がそばを流れる標茶区2林班ゲート手前は霧氷スポットです。
風に吹かれ、はらはらと舞い散る霧氷の欠片の中、車を進めます。
寒い現場は辛いものですが、仕事の初めに綺麗な景色に出会えるとやる気が1割アップします。
6月に白糠区で開催した初夏の花観察会プチフラワーソン2023(報告へリンク)で、参加者の皆様に採取してもらった植物のさく葉標本を作製しました。
観察会当日は採取して新聞紙に挟んでもらい、ラベルを書いてもらうまでを体験していただいたのですが、その後、新聞紙を交換しながら乾燥と整形をし、台紙に貼り付け、データを登録して、整理して収納し、ようやく一連の処理が終わりました。
すでに標本としては存在する種もあるのですが、徐々に劣化もするので適宜新しいものを入れる予定です。標本は現在ここに存在した世界を次世代に伝えるバトンにもなります。変わりゆく環境を紐解く一助になるかもしれません。