標茶区

【標茶区概況】

面積:1,446.8ha 標高:25~149m 北緯:43°19′東経:144°37′
気温:平均:6.3℃ 年降水量:1,176.0mm(1991~2020年)
人工林率:29%
林道:総延長29,652m 密度20.5m/ha

【地理・沿革】

釧路市の北北東約45km、根釧原野のほぼ中央に位置します。旧陸軍省軍馬補充部用地跡に昭和24年(1949年)旧大蔵省からの所管換えを受けて設置されました。

【地形・地質・気候】

春の管理棟
            春の管理棟

準平原状のゆるやかな起伏を示す地形で、地質は第四紀完新世摩周火山灰層Iに属し、土壌は黒色火山灰土です。
気候は表日本型の内陸性気候を示し、夏季は最高気温が30℃以上まで上昇することもありますが、太平洋岸で発生する海霧が内陸まで押し寄せることが多いことから 日照不足になりやすい地域です。冬季は阿寒山群によって北西からの湿った大気の流れが遮られ、乾いた季節風となって吹き込むため、降雪量は少なく積雪深は30cm程度です。 晴天の日が多く、冷え込みが厳しく-30℃近くまで下がることがあります。 北海道の中でも気候条件の厳しい地域となっています。

【植生】

標茶区9林班
            標茶区9林班

天然林の植生は針葉樹を欠きヤチダモ、ミズナラ、ハルニレ、イタヤカエデなどの落葉広葉樹林です。林縁や撹乱地には陽樹であるカンバ類やケヤマハンノキが多く見られます。 下層はミヤコザサが高さ1m前後まで密に繁茂し後継樹の更新が妨げられているところがあり、林内の立木密度がかなり低く疎林となっている林分が多いです。 低木類はハシドイ、ネムロブシダマ、エゾニワトコなどが多く、河川沿いの湿地林の林床ではヤチボウズが見られます。 また、湿性環境に生育するとされるヤチダモなどが斜面上部や尾根部まで分布しているのも特徴です。

【人工林】

針葉樹林への林種転換を図る目的でカラマツのほかトドマツ、アカエゾマツ、外国産針葉樹などを植栽してきました。人工林約420haのうちカラマツが約200haともっとも多くなっています。

【動物】

エゾリス
            エゾリス

林内にはエゾシカ、キタキツネ、エゾユキウサギ、エゾリス、エゾヤチネズミ、ヤマゲラなどが生息しています。