カテゴリー
フィールド

チトセバイカモ

バイカモ

環境DNAの採水をしている小河川にチトセバイカモ(Ranunculus yesoensis)が咲いていました。

本州と北海道に分布しているバイカモ(Ranunculus nipponicus var. submersus)は、湧水起源の水路など15℃前後で流量が安定した場所に生育する沈水植物です。漢字で書くと「梅花藻」で梅の花に似た花が特徴的です。清流のイメージと相まって、保全活動が行われている場所もあります。

よく似ているのですが、全体的に小型で花床に毛がないものをチトセバイカモと分類し、北海道の固有種です。

標茶区の河川は勾配が緩く、湧水も見られるなど、流量、水温ともに安定していて生育には適しているのか、群落としては小規模ながら随所でチトセバイカモを見ることができます。ただ、3年ほど前までは川底一面を覆うくらい繁茂していたのですが、春の大雨で流されて激減しました。

湿地を縫って流れているこの小河川には綿毛をまとった柳の種も流れていました。