北海道研究林は北海道の東部に位置し、釧路市の北北東約45kmの標茶区(1446.8ha)と西約40kmの白糠区(880.4ha)の2箇所からなります。
気候は夏季の海霧や曇天、冬季の乾燥した厳しい寒さで特徴付けられます。
標茶区の2/3は落葉広葉樹の天然生林で覆われ、それ以外はカラマツ等の人工林です。白糠区は主にトドマツ、ミズナラ、シナノキ、ダケカンバ等からなる天然の針広混交林となっています。
釧路湿原、阿寒、知床の3つの国立公園と至近距離にあり、その地域的特性を生かし、樹木の識別、天然林の林分構造や動態、森林の垂直分布、人工林の保育作業、火山性土壌、凍土・雪氷に関する実習が行われています。2004年度から北海道大学と連携した「森里海連環学実習」も始まりました。
舘野 隆之輔(2015) 京都大学フィールド科学教育研究センター北海道研究林(<連載>野外研究サイトから(30)). 日本生態学会誌, 65(2015)-2: 203-209