風で倒れた標茶区構内見本林のトドマツの処理中に見かけない模様のテントウムシを見かけました。
ウンモンテントウ(Anatis halonis)というテントウムシの仲間です。黒い星の周りに白い縁取りが特徴で、もやっとした感じが雲の紋(模様)ということでウンモンということです。
山地性のテントウムシですが、涼しい北海道ということで標茶の低地にもいるのでしょうか。
風で倒れた標茶区構内見本林のトドマツの処理中に見かけない模様のテントウムシを見かけました。
ウンモンテントウ(Anatis halonis)というテントウムシの仲間です。黒い星の周りに白い縁取りが特徴で、もやっとした感じが雲の紋(模様)ということでウンモンということです。
山地性のテントウムシですが、涼しい北海道ということで標茶の低地にもいるのでしょうか。
林内での作業後、一息ついているとカラマツの幹をセミの幼虫が登っていました。
セミの抜け殻はよく見るのですが、動く幼虫は新鮮でつい見入ってしまいました。
事務所に戻って何の種か調べようとしたのですが、抜け殻での識別は触角が重要なカギとなっているようで、ピントが怪しい写真と、サイズも測定していないうろ覚えの記憶では「恐らくエゾゼミ、かなぁ」までしかたどりつけませんでした。研究林あるあるです。
また山に入った際に手に届く範囲で羽化して、抜け殻が残っていることに期待します。
構内の倉庫の隅っこで、たくさんのナミテントウが越冬していました。虫が嫌いな人はギョッとするかもしれません。彼らは夏の間はバラバラに暮らしているのですが、越冬前にはどこからか集まってきます。
集まることで越冬の成功率を高めるとも言われていますが、確かなことはわかっていません。
色々な模様の個体がいますが、全部ナミテントウという1つの種に属しています。温暖な地域では黒地の個体が多く、寒冷な地域では赤地の個体が多いようです。ちなみに、筆者の育った関西某所では、赤地の個体は見たことがありません。
道東にしては暑い日が続く中、道端にはホザキシモツケの花がたくさん咲いていました。
よく見ると、あちらこちらの花にアカハナカミキリが訪れていました。
昼間の林内で、ハルニレの木にミヤマクワガタがいました。
北海道では、ハルニレの樹液に多くのクワガタムシが集まるという話を聞いていたのですが、標茶での筆者の観察では、ハルニレの樹液は、染み出す樹液の量が多い割には、ちっとも虫が集まっていません。コバエ1匹いないということがほとんどです。
写真の個体も、樹液を訪れていたわけではありませんでした。
標茶のミヤマクワガタは何を食べているんでしょうか。
【標茶】8月6~10日に、公開森林実習Ⅱ・ILASセミナー「北海道の昆虫相」(併催)が行われ、京都大学6名、同志社大学1名、立命館大学1名の学生が参加しました。
7日は林内で各自10の目を目標に林床や樹上の様々な昆虫を探して捕獲し、昆虫捕獲用のトラップ設置も行いました。
8日は前日に林内に設置したトラップを回収し、捕獲された昆虫を仕分け、データ分析を行いました。
9日は同時開催のセミナーと合同で摩周湖、硫黄山、釧路湿原(温根内木道)などを見学し、研究林周辺の自然環境について学びました。
関西とは違う冷涼な気候下に生息する昆虫に出会うことができ、昆虫好きの受講生には大いに楽しんでもらえたことでしょう。
【標茶】野生動物モニタリングとして自動撮影カメラの設置作業中に、エゾハルゼミを見つけました。
羽化したての体は、雨で一層瑞々しさを増し、感動的な美しさでした。
近くには、これから羽化するであろう幼虫の姿も。
標茶区では5/29に初鳴きを観測したので、森はこれからどんどん彼らの声で賑やかになっていくでしょう。
【標茶】職員宿舎の裏手ではミズバショウが顔を出し、日だまりでは冬を越したエルタテハが翅を広げていました。
ちなみに、エルタテハとは変わった名前ですが、翅の裏に「L」字の模様があるからです。さらにちなみに、同じ理由でシータテハもいるそうです。
【標茶】ルリボシヤンマがいました。
夏の日差しの下、ヤナギにとまって休憩中でしょうか。(2011.9.1)