林内を歩いていたら、倒木の上にナヨタケ科のキノコが生えていました。
なんだかかわいらしい風景ですが、翌日には傘が多少とけてしまう不思議なキノコです。

林内を歩いていたら、倒木の上にナヨタケ科のキノコが生えていました。
なんだかかわいらしい風景ですが、翌日には傘が多少とけてしまう不思議なキノコです。

北海道研究林では市民の皆様を対象に、標茶区で自然観察会を実施します。普段は研究教育に活用している研究林を少人数で散策しながら、スタッフの解説で動植物の営みについて学びます。秋の森を満喫しましょう。
なお悪天候や各種感染症等の流行状況により、中止・変更する場合がございます。
当日はイベント保険に加入しますが、保険の範囲を超える補償はできない場合があります。
個人情報は当イベント運営のみに使用します。
当イベントは「国立大学フェスタ2025」の参加イベントとなっております。
詳しくは下記のチラシ及びリンクよりご覧ください。

7月9日から11日の3日間、北海道教育大学釧路校の山岳生態学実習が標茶区で行われ学生5名が参加しました。
9日は林道を歩いて動物の痕跡を調べました。
ヒグマの爪痕やこすり痕、シカの食痕、キツネの糞などを観察しました。
木の上の方まで子グマの爪痕も見られ、実際に木に登っていたのだということがわかりました。
途中でヤチボウズを構成する植物の調査も行いました。




10日は、魚類相の調査を行いました。多和川支流の上流域・中流域で、網を用いた魚の捕獲方法や、魚の種名や大きさの記録の仕方といった調査方法について学びました。



11日は前日よりも下流の幅が広くなっている箇所で魚類の採取を行いました。同じように捕獲調査を行った10日とは違い、魚類が少なく、採取に苦戦していました。結果として、合計26匹捕ることができ、体長の計測や種の特定を行いました。計測後は、前日までと比べてなぜ捕れる量が減少したのか。今回採取に使用した道具は適切だったのかの検討を行いました。


7月28日から8月1日の5日間、標茶高校2年生3名のインターンシップを受け入れました。
活動内容
5日間、さまざまな業務を体験してもらいました。直接形にあらわれなくても、安全のために必要なこと、将来を見通してやっておいたほうが良いことなど、仕事にはいろいろなあり方があることを実感してもらえたのではないかと思います。
以下はインターン生に書いてもらった活動報告と感想です。
インターンシップ初日
研究補助で高枝のサンプルを採取しました。枝を切るときに照準をあわせるのが難しかったですが仲間と協力して取り組むことができました。

インターンシップ2日目
2日目のインターシップは、午前、午後共にチェーンソー体験を実施しました。初めてのチェーンソー体験でとても緊張したが安全に使用することができました。

インターンシップ3日目
3日目のインターンシップは乗用草刈り機に乗って敷地内の雑草を刈りました。草刈り機に乗った経験はもちろん無かったので、とても難しかったですが、やっていくにつれて操作に慣れてきて楽しかったです。

インターンシップ4日目
4日目のインターンシップはドローンを操縦して空からの写真を撮ったり、自分たちの写真を撮ったりしました。高価なものなので操作するのに緊張しましたが、丁寧に操作方法を教えていただいたので、無事に操縦することができました。

インターンシップ最終日
二年前に埋めた鹿の頭を掘り出した。今日は日差しが強くとても暑かったため鹿の頭を掘り出したときの達成感がすごかった。


木漏れ日を受け、オオハナウドが白い花を咲かせています。薄緑と白の配色がさわやかな印象です。
ウドという名称が含まれていますが、ウコギ科ではなく、ニンジンやパセリと同じセリ科の植物です。
最近、危険植物とされているバイカルハナウドらしき植物が北海道内で発見されたというニュースが報じられましたが、オオハナウドとは近縁の植物で、間違えて通報されるケースもあるようです。
オオハナウドも汁に触れるとかぶれる人もいるとのことで、むやみやたらに手折ったりせず、生えている姿を愛でるだけにしましょう。
在来種大型セリ科植物、ジャイアント・ホグウィード(バイカルハナウド)類似植物の識別に関する参考資料(ver.2)(環境省サイトリンク)
6月24日から27日にかけて令和7年度北海道東北地区大学演習林等技術職員研修が京都大学主管で北海道研究林標茶区にて開催されました。
京大での開催は昨年度に続き2年連続で、北海道大学から3名、東京大学から1名、九州大学から1名、京都大学から2名の計7名が参加。本年度は都市部での救急システムでは対応しきれない野外活動を想定し、リスクマネジメントと事故発生時の対処方法について、講義や実習を通して基本的な考え方と技術を身につけることを目的としました。
研修は北海道研究林の職員も加わって、野外や災害時における救急法の講習等を行っているWMA Japanのインストラクターによるセミナーをオンラインにてグループワークを交えて実施したほか、標茶消防署の協力による救命講習会や、各施設で行っている安全対策や事故事例などについての情報共有、標茶区の林内の見学、釧路湿原の温根内木道と野生生物保護センターの見学を行いました。質疑や意見交換を通して、知見を広げる機会となりました。






この時期、林道を車で走っていると、白くなった葉が目を引きます。
ミヤママタタビというつる植物で、サルナシ(コクワ)やキウイフルーツの仲間です。
枝の上部につく葉は花期に表面が白くなり、花が終わるころには紫紅色に変化します。
車を降りて近づくと、花が咲いているのも見られました。
初夏の森、緑が茂る中、存在感があるなあと思いました。


白糠区の林内、標茶区の構内見本林で、シウリザクラが咲いていました。
エゾノウワミズザクラと同様、花が長い総状の花序に密集してつき、白いブラシのように見えます。
エゾノウワミズザクラは雄しべが花弁より短く、シウリザクラは雄しべと花弁の長さはほぼ同じだそうです。
どちらの花も、ソメイヨシノやオオヤマザクラと同様、花弁は5枚です。
(エゾノウワミズザクラ・シウリザクラは、バラ科ウワミズザクラ属。オオヤマザクラはサクラ属。サクラ属やウワミズザクラ属などを、まとめてスモモ属と分類することもあるようです。)



エゾノウワミズザクラが白い花を咲かせ、周囲に甘い香りを漂わせています。
エゾノウワミズザクラは国内では北海道と青森のみに分布する種で、近縁のウワミズザクラとは雄しべの長さが花弁より短いことで識別できます。
蕾や若い果実の塩漬けを杏仁⼦(あんにんご)として⾷⽤にする地域もあるそうで、どんな味がするのか興味津々です。


標茶区の2林班でカラマツの皆伐、地拵え事業(請負)が始まりました。
研究林では所有していないハーベスタで伐倒と枝払い、玉切りが一気に進められています。チェーンソーが主役の直営事業とは圧倒的に進み方が違います。羨ましい限りです。
安全確保のため5月中は2林班ゲートから北への通行は控えていただきますようお願いします。