8月4~5日に、酪農学園大学の教員と学生が来研し、下層植生の森林生態系への影響についての研究のための調査が行われ、北海道研究林の技術職員4名が研究補助業務を行いました。
この研究は2015年度から調査区を設定して実施されており、毎年この時期に人為的に下層植生を取り除く処理を行うため、技術職員が刈払機を使ってササ類を刈払う作業を行っています。
今年度は厳しい暑さが異常ともいえるほど続く北海道ですが、このような環境下での作業の際は、水分と塩分をこまめに補給するなどの熱中症対策を心がけています。


8月4~5日に、酪農学園大学の教員と学生が来研し、下層植生の森林生態系への影響についての研究のための調査が行われ、北海道研究林の技術職員4名が研究補助業務を行いました。
この研究は2015年度から調査区を設定して実施されており、毎年この時期に人為的に下層植生を取り除く処理を行うため、技術職員が刈払機を使ってササ類を刈払う作業を行っています。
今年度は厳しい暑さが異常ともいえるほど続く北海道ですが、このような環境下での作業の際は、水分と塩分をこまめに補給するなどの熱中症対策を心がけています。
最近の調査スタイルはこれ。ヤッケに長靴、ゴム手袋、ヘルメットに虫よけネット、そしてマスク。色々なものから身を守らなければ山に入れません。
特に今激しいのがアブの襲来。一番暑くなるこの時期だけなのですが、ゴマフアブというアブが大量に発生しており、油断しているとすぐ噛まれます。写真では伝わらないのですが、恐らく数百匹にたかられています。苦手な人はパニックになること請け合い。
早く涼しくなってほしいです。
昨年度末に浴室等を改修し、教育・研究活動の利用環境がより良くなりましたのでご紹介いたします。
改修前は管理棟の浴室は1階の1箇所しかなく、また脱衣所に洗濯機が設置されていました。その為、利用者が集中すると入浴に時間がかかる、入浴している人がいると洗濯機が使えない、洗濯機が男女共用であるといった問題を抱えていました。
今回の改修で1階の浴室が、個別の脱衣所があるシャワー室とユニットバスになりました。2階女性用お手洗いには女性専用のシャワー室を新設し、洗濯機と乾燥機も設置しました。さらに昨今のコロナ禍を鑑みて、洗面所等の利用回数が多い水栓を非接触式の自動水栓に取り換えています。
上記写真が1階浴室の改修前後の様子です。元々あった浴室のスペースにバスユニットとシャワー室を設置しています。
上記写真は2F女性用お手洗いの改修後の様子です。
上記写真は水栓の改修前後の様子です。
改修工事をしたことにより、以前よりもさらに快適な教育・研究環境を提供することが出来るようになりましたので、京都大学北海道研究林を利用した教育・研究活動をご検討されてみてはいかがでしょうか。
ようやく暖かくなってきた標茶で、構内のニリンソウが満開を迎えました。
次々といろいろな花が咲き、目にも楽しい季節です。
構内にて枯死したカラマツ(胸高直径約30cm)を倒したところ、小動物が2匹飛び出してきました。エゾリスかと思ったのですが、物陰からこちらをうかがうその姿はエゾモモンガでした。
倒した木を確認すると、高さ1mの位置に5cm×3cm程度の樹洞がありました。
さらに巣を分解してみたところ、直径15cm程度の空間にコケや体毛からなるふわふわの巣材が入っていました。
そういえば根元に何者かの糞がたまっていたのもモモンガの糞だったようで、己の不用意さと知識不足を思い知らされました。恨めしそうに見つめるあの目が忘れられません。
京都大学北海道研究林のある道東地域では、太平洋沿岸域の地磁気が周辺と比べて顕著に強いことが知られています。こうした磁気異常は、千島海溝沿いに点々とみられるもので、太平洋プレートの沈み込み活動に伴い、磁性鉱物に富む岩石が地下にできているためではないかと考えられています。千島海溝沿いでは、プレート境界型の大地震が数10年間隔で発生しており、平時には、この地域の地盤は西北西−東南東方向の圧縮を受けています。磁性を帯びた岩石が圧縮されると、周辺の磁場が変化することが知られており(応力磁気効果と呼ばれます)、それを念頭に地磁気と大地震の関係を調べるために、この地域では1970年代から北海道大学が地磁気観測を続けています。現在は、京都大学北海道研究林標茶区(図1のSHI)を含め、道東地域の8カ所に磁力計を設置して連続観測を行っています。
この地域の地磁気は、その経時変化も特異であることが、私たちの観測で明らかになっています。元来、地磁気の年単位のゆっくりとした変動(永年変化)の大半はグローバルな現象であり、地球深部(外核)起源と考えられています。このため、道東地域程度のスケールでは永年変化の傾向はほぼ同じです。しかし、各観測点の変化をMMB(気象庁女満別地磁気観測所)からの「ずれ」としてより詳しく見てみると、太平洋岸に近いところでは、内陸に比べて永年変化の傾きが顕著に大きいことがわかりました。
このような観測結果は他の地域で報告例がありませんが、プレート運動などの地殻活動に起因している可能性があります。さらに、2016年頃からこの変化の傾きが小さくなってきていることもわかってきました。これが地殻起源のシグナルかどうかは現時点では判断できませんが、今後も粘り強く観測を続け、この現象の正体を明らかにしていきたいと考えています。
構内に「キョーン、キョーン」とクマゲラの鳴き声が響いてました。
以前はほとんど見ることがなかったのですが、居心地の良い空間になったのでしょうか。
カメラを手に声の主を探してウロウロ。
トドマツの幹にその姿を発見しました。
つがいで鳴きかわしていたようでしたが、とんだお邪魔をしてしまいました。