第2期 京と森の学び舎 第2回報告

干潟の生物の豊かさ

つづいて、邊見さんからは、干潟の生き物たちのくらし、その様子を調べるための地道な調査について、そして人の暮らしや産業の変化の中で失われていく干潟について紹介が有りました。第1期の学び舎では主に外部からの講師を招いての講義を行ってきましたが、第2期では私たちが進めている森里海連環学の研究の一端を参加者に知ってもらう機会として、邊見さんに講師を依頼しましたが、参加者にもとても共感できる内容だったようです。


参加者からは「研究者とは、ああいう努力の積み重ねなのだなというのがとても印象的だった」「利便性と引き換えに犠牲になってしまう生物がいるということを今回の講義で考えさせられた」といった意見が上がりました。

意見交換では、私たちが快適に暮らしながら、環境も維持することができるのか、という疑問が参加者から上がりました。二人の講師からは、現在のニーズだけでなく、これからの社会の変化も含めて開発行為について考える必要が有る。地域の環境を大きく壊すことなく、持続可能な暮らしができることを、地域や外部の人に示していきたい。それが可能になる時代がもう目の前まで来ている。といった意見が出ました。
今回の学び舎では、森里海連環学が目指している社会のあり方を参加者と共有することができたと実感しました。
次回は4月に開催予定です。テーマは、森里海のつながりを取り戻す研究者と地域の協働についてです。

なお、この学び舎は、市民の方々と森里海のつながりにおいて学びあい、新しい森里海のつながりを創る協働事業です。自然保護助成基金の支援を受け実施しています。

担当者:赤石大輔 特定助教 徳地直子 教授