赤石 大輔

akaishi_daisuke
フィールド科学教育研究センター 研究推進部門
森里海連環学分野 連携准教授(大阪産業大学 准教授

(2018-05-08 公開, 2023-05-10更新)

1. 研究分野

 大学では石川県の里山をフィールドに、昆虫群集の共存機構の研究をしてきました。きのこを食べている昆虫類の多様性や、相互作用について調査し、きのこの種類やサイズ、発達段階によって利用している昆虫が異なることや、きのこ内で虫たちがお互い食べたり食べられたりしていることを明らかにしました。里山で生態学を学ぶうちに、里山と人とのかかわり方にも興味を持ち、カシノナガキクイムシの被害状況など里山林の変化についての研究も行いました。
 学位取得後、石川県の奥能登地域で里山里海の保全再生事業に参加し、地域に定住して研究活動する、いわゆるレジデント型研究者として約9年活動し、大学の持っている知や人という財産を、地域の自然再生や活性化にどのように活かすかという課題に挑戦しました。その中で大学の研究者・ NPO職員・行政職員という様々な立場を経験し、地域と研究者を繋ぎ新しい研究を生み出したり、研究成果を地域活性化や産業振興につなげたりする取組を創出し、多様な主体間の協働をコーディネートするノウハウを学んできました。
 フィールド科学教育研究センターでは、これまでの経験を生かして、森里海のつながりを再生することの意味を社会とともに考え、持続可能な流域の暮らしを地域とともに創り出すことに挑戦したいと考えています。自然環境を守り次の世代へつなげていくために、環境課題を自分事としてとらえ、行動化を促す環境教育やESD(持続可能な開発のための教育)についても勉強中です。

2. 好きなもの,趣味

 料理やお菓子づくり。自転車。きのこ狩り。

3.略歴

 群馬県伊勢崎市出身。金沢大学で生態学を学び、博士(理学)を取得。金沢大学・研究員、NPO法人能登半島おらっちゃの里山里海・研究員、珠洲市自然共生室・自然共生研究員を経験し、域学連携事業の企画立案からNPOの設立・運営、多様な主体の連携による里山保全事業の計画策定など、研究者の枠を超えて様々な業務経験を積む。2015年より環境省・近畿環境パートナーシップオフィス勤務、多様な主体の協働による環境保全活動の促進、地域環境課題解決に向けた協働取組の中間支援を経験。


(フィールド研における経歴とページ履歴)
2018-04-16 研究推進部門 森里海連環学分野 連携助教
2020-04-01 森林生態系部門 森林育成学分野 特定助教
2021-04-01 芦生研究林・上賀茂試験地 担当
2022-10-01 研究推進部門 森里海連環学分野 特定講師
2023-03-31 辞職
2023-04-01 大阪産業大学 准教授(フィールド研連携准教授の称号付与)