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秋の自然観察会-京大ウィークス2024-

2024年10月26日(土)に秋の自然観察会(京大ウィークス2024参加イベント)を開催しました。今年度も20名の定員を上回る応募(34名)があり、最終の参加者は18名となりました。当日は、事務所前で受付をした後、坂野上なお教員より試験地の概要説明を行ったあと、大橋健太技術職員による注意事項およびコース等が説明されました。その後、テーマの異なる3班に分かれて、各班の教員により解説をしながら、試験地内の林道沿いを中心に散策を開始しました。今年度は、1班「里山での資源の循環」、2班「森を観察する」、3班「この森のなりたちを考えてみる」の3つのテーマと、各テーマに沿ったコースを2つ設定しました。1班では、舘野隆之輔教員により、里山と人の暮らしのつながりを中心にその歴史や地域による違いなどが解説されました。これまで先人たちが利用してきた樹木の紹介とその利用法なども説明され、学生が整備している里山実習地の見学を通して、これからの里山の利用について考察しました。2班では、中西麻美教員による解説とともに、ポケットサイズの検索図鑑を使用した樹木の観察と同定を行いました。林道沿いで見られる様々な樹種について、樹種ごとの生態的特徴や似ている種との違いなどが解説されました。3班では、坂野上なお教員による試験地やその周辺の歴史的な成り立ちや現在に至るまでの環境や活動に変化に関する解説のほか、マツ属をはじめとする外国産見本林の見学、ヒノキを主とする天然林とその成り立ち、近年におけるシカなどの野生動物が環境に与える影響などについて学びました。その他、ガラス室で育成している導入種や標本館など、施設見学も行いました。
 参加者からのアンケートには、「多種多様な外国産樹木を観察でき面白かった」、「里山の課題と活用について理解することができた」、「樹木識別の方法がわかり、知識が広がった」といった感想が多く寄せられ、また、「開催回数を増やしてほしい」、「講義(座学)も設定してほしい」など肯定的な改善要望も多数あった。今後はこれらの意見を参考に、さらによりよいイベントにしていきたいと思います。

text/大橋健太、岸本泰典、長谷川敦史