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お知らせ

年末年始の事務所閉所について

上賀茂試験地では、下記の日程で事務所を閉所いたします。当試験地をご利用の皆様には、ご不便をおかけいたしますが、ご理解ご協力をよろしくお願いいたします。

2025年12月26日(金) ~ 2026年1月4日(日)

以上

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2025実習 学生実習

森林に対する環境意識(2025年度放送大学面接授業)

2025年11月22、23日に、吉岡崇仁教員による放送大学京都学習センター面接授業「森林に対する環境意識」が行われ、19名の学生が参加しました。この授業は専門科目(自然と環境)として開講され、植物・林相観察をしながら、人間と植物・森林との関わりについて考え、環境に対して人間が抱く「環境意識」について考察すること、環境哲学や環境倫理学、さらには環境経済学にも触れながら、その意識のもとで森林の価値を判断していることを体系的に把握することを目的にしています。
初日は、植物・森林に対する関心を高めるため、講義により日本の自然環境と人間活動のもとでの森林の成り立ちが説明され、その後、樹木の枝サンプルを使った樹木識別や北白川試験地の見本樹見学で実際の植物に触れました。午後からは、この授業の本題である環境意識や環境の価値とは何かを深掘りする講義が行われました。
二日目は、講義「森林の多面的機能・生態系サービスと価値の関係」が行われ、森林が持つ様々な機能やサービスはいくつかのグループに分けられ、それぞれが相互に関係していること、人々の生活や環境によって、それらの価値判断が異なることなどがデータで示されました。その後、これらのデータを収集・解析するための方法として、環境意識調査法が紹介されました。講義の後、北白川試験地に生育する見本樹のうち、日本の各気候帯に分布する代表的な樹種を観察し、大学周辺の街路樹も見学しました。散策後は、フィールド科学教育研究センターが推進する「森里海連環学」について解説され、最後に質疑応答及びレポート作成が行われました。
実習の記録及びサポートとして、北川技術職員、長谷川技術職員が対応しました。
※今年度の授業は、一部プログラムを変更して実施されました。

文:北川陽一郎 長谷川敦史

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2025イベント イベント

里山おーぷんらぼ(2025年度第4回)

令和7年7月10日(木)~7月13日(日)にかけて第4回里山おーぷんらぼが開催されました。今回は学生団体・森里海と文化研究会が中心になって、令和7年3月以来の竹炭づくりに挑戦しました。各日の参加人数は8名(7/10)、29名(7/12)、10名(7/13)で、参加者の所属は森里海と文化研究会のメンバーである大学生(京都大学、京都薬科大学、龍谷大学、京都産業大学)、京都大学の教員・職員と大学生・大学院生、洛西LINKSの高校生・教員、また、京都府立大学・京都工芸繊維大学・神戸大学の大学生・大学院生、京都府立鴨沂高等学校、東大寺学園高等学校、環境保全団体ぴおにあーる、株式会社森を織る、きょうと生物多様性センターと多岐に渡りました。
7月10日(木)
2基あるドラム缶炭窯のうち1基(1号機)で予め竹炭を製作し、らぼ当日(7月12日)に取り出す計画で竹炭焼きを始めました。ドラム缶の中に材料の竹を詰めて蓋をし、蓋に粘土で目張りをしてから薪に点火しました。薪を焚べ始めてから2時間後には自燃に入ったので薪の投入を止め、そのまま燃焼させて6時間後に煙が透き通ったので焚口を完全に閉鎖し、空気を遮断してドラム缶炭窯の冷却に入りました。焚口閉鎖時の窯内温度は384.7℃でした。
7月12日(土)
らぼ当日はもう1基(2号機)のドラム缶炭窯を使って竹炭焼きを行いました。らぼの参加者で竹の詰め込み、蓋の目張り、薪の点火をして交代で火の番(薪の追加等)を行いました。2号機は点火から1時間半ほどで自燃に入りました。交代で火の番をしている間に手の空いた参加者でらぼの畑の整備、収穫、昼食に使う竹の箸、竹串等を作成しました。昼食は研究会メンバーが準備した、竹串のBBQ、竹容器で炊いたご飯などが供されました。当初の計画ではこの日の午後から1号機を開けて竹炭を取り出す予定でしたが、正午の時点で窯内温度が132℃ありこのまま蓋を開けて大量の空気が入ると再び着火する恐れがあるので中止しました。予想より温度が下がらなかったのは隙間から微量ながら空気が入ったためと思われますが、その隙間がどこにあったのかは不明です。2号機も自燃から6時間後には煙が透き通ったので焚口の閉鎖を行いました。2号機の閉鎖時の窯内温度は360.0℃でした。
7月13日(月)
この日参加した研究会のメンバー他で1号機、2号機の炭出しを行いました。朝9時の時点で1号機は64.5℃、2号機は52.2℃まで窯内温度が下がっていました。ここまで温度が下がるのに1号機では69時間、2号機は21時間ほどかかりました。1号機から取り出しを行いましたが、温度の下がりが悪く長い時間高温だったためか竹炭が細かく割れており、かなりの量が粉になっていました。それと比べると2号機は温度の下がりも順調だったためか炭が長いまま形を保っており、粉もほとんどなくかなりいい状態の竹炭が出来上がりました。出来上がり重量は1号機が材料の竹材70.2kgに対し竹炭4.25kg(粉の重量は含まず)、2号機は竹材62.2kgに対し竹炭11.4kgでした。今回は1号機でなかなか温度が下がらないトラブルがありましたが、次回からは蓋や焚口閉鎖時の目張り等に気を付けて空気が入らないようにして、より良い品質の炭を目指したいと思います。作成した竹炭は段ボールに詰めて保管し、森里海と文化研究会のイベントやおーぷんらぼで使用していく予定です。今回の炭焼き用の竹は、京田辺市の「ぽれぽれらんど」で活動されている野村様からご提供いただきました。竹材の山出し、運搬には森里海と文化研究会のメンバーが参加しました。
安全管理及び炭焼き指導のため紺野技術職員が3日間同行しました。

文:紺野 絡

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2025実習 学生実習

ILASセミナー:里山の物質循環―燃料・肥料・食料から考える―

8月7~8日にILASセミナーが行われ、学部1年生が参加しました。今回は「里山の物質循環-燃料・肥料・食料から考える-」を炭焼き体験を通して学ぶことが目的です。屋外ではドラム缶炭焼き窯を使って竹を材料にした炭焼きを行いました。学生たちは技術職員の指導のもと、窯に竹を詰め込む、隙間を粘土で塞ぐなどの作業を行い、火が点いた後も煙の色やにおいなどを体験しました。また、講義では舘野教員による物質循環や素材としての炭の可能性などを学びました。
実際の体験を交えた実習に参加した学生たちは興味深々な様子で、より深い学びになったのではないでしょうか。当日は北川技術職員、岸本技術職員、長谷川技術職員が安全管理および実習指導、記録を行いました。

文:北川 陽一郎

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フィールド 業務報告

モニタリングサイト1000堆積落葉層および土壌採取

7月23日に、モニタリングサイト1000(以下、モニ1000という)に係る調査を行いました。モニ1000は「日本の複雑で多様な生態系の劣化をいち早くとらえ、適切に生物多様性の保全へつなげる」ことを目的に、環境省が2003年に始めた事業で、全国に1000か所以上の調査地(サイト)があります。当試験地は2007年より森林・草原調査のコアサイトの一つとして、毎年調査を行っています。今回は堆積落葉層および土壌の動態を把握するため、これらの採取を行いました。この採取は甲虫調査の一環として行っています。堆積落葉層は堆積有機物層ともいわれ、A0層と表記されます。A0層の性状により、その下に続くA、B層といった土壌層への水の浸透性(浸透能)が変わります。A0層は、25cm四方の枠を基準に、その範囲内の有機物を、剪定鋏や根切りナイフ等を用いながら、採取します。土壌層に近くなるほど、有機物が細片化し、土壌層との境が判りにくくなります。土壌は3年に一度の頻度で、先に採取したA0層の下部に、採土円筒(約100cc)を土壌の上面と一致するまで埋め込み、根切りナイフ等を用い円筒の下面を押さえながら引き出します。円筒からはみ出た礫や樹木等の根を取り除き、採取します。
モニ1000調査に関する詳しい内容はこちら

text/長谷川 敦史