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里山おーぷんらぼ(2024年度第8回)

11月9日に2024年度第8回目の里山おーぷんらぼ(以下、らぼという)が開催されました。高校生や大学生、NPO法人職員等14名が参加しました。当日は9時から、らぼの概要説明と参加者の自己紹介が行われた後、里山整備エリアに移動し、昨年度末に植栽した有用樹および獣害防除用電気柵の周囲の下草刈りを行いました。その後苗畑に移動し、来年1月に予定している苗木の植栽準備として、簡易的な根回し(根の切除および根鉢の整形)および枝葉の切詰めの他、除草、シソ等の種子採取を手分けしながら行いました。また、今後の竹炭生産のための材料づくりのため、竹割りを体験しました。当日は安全管理及び記録、サポートのため長谷川敦史技術職員が同行しました。

text/長谷川 敦史

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秋の自然観察会-京大ウィークス2024-

2024年10月26日(土)に秋の自然観察会(京大ウィークス2024参加イベント)を開催しました。今年度も20名の定員を上回る応募(34名)があり、最終の参加者は18名となりました。当日は、事務所前で受付をした後、坂野上なお教員より試験地の概要説明を行ったあと、大橋健太技術職員による注意事項およびコース等が説明されました。その後、テーマの異なる3班に分かれて、各班の教員により解説をしながら、試験地内の林道沿いを中心に散策を開始しました。今年度は、1班「里山での資源の循環」、2班「森を観察する」、3班「この森のなりたちを考えてみる」の3つのテーマと、各テーマに沿ったコースを2つ設定しました。1班では、舘野隆之輔教員により、里山と人の暮らしのつながりを中心にその歴史や地域による違いなどが解説されました。これまで先人たちが利用してきた樹木の紹介とその利用法なども説明され、学生が整備している里山実習地の見学を通して、これからの里山の利用について考察しました。2班では、中西麻美教員による解説とともに、ポケットサイズの検索図鑑を使用した樹木の観察と同定を行いました。林道沿いで見られる様々な樹種について、樹種ごとの生態的特徴や似ている種との違いなどが解説されました。3班では、坂野上なお教員による試験地やその周辺の歴史的な成り立ちや現在に至るまでの環境や活動に変化に関する解説のほか、マツ属をはじめとする外国産見本林の見学、ヒノキを主とする天然林とその成り立ち、近年におけるシカなどの野生動物が環境に与える影響などについて学びました。その他、ガラス室で育成している導入種や標本館など、施設見学も行いました。
 参加者からのアンケートには、「多種多様な外国産樹木を観察でき面白かった」、「里山の課題と活用について理解することができた」、「樹木識別の方法がわかり、知識が広がった」といった感想が多く寄せられ、また、「開催回数を増やしてほしい」、「講義(座学)も設定してほしい」など肯定的な改善要望も多数あった。今後はこれらの意見を参考に、さらによりよいイベントにしていきたいと思います。

text/大橋健太、岸本泰典、長谷川敦史

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里山おーぷんらぼ(2024年度 第7回)

10月12日(土)に里山おーぷんらぼが開催されました。今回は里山のデジタルアート体験ワークショップ「レーザー彫刻機で描く葉っぱアート」と題して、京都産業大学・伊藤研究室の木野さんとの連携企画として実施されました。
この企画はレーザー彫刻を用いた里山でのものづくり体験を通して里山への意識や自然に対する理解を深める機会とすること、総じて里山・自然に触れるきっかけづくりの場とすることを目的としています。
はじめに「暮らしとかかわる樹木マップ」からどの種類の葉っぱを採取するか選定を行い、散策ルート沿いにある目的の葉っぱの採取を行いました。採取後は葉っぱに彫刻する絵や文字をポストイットに描く作業を行いました。描いたものはスマートフォンで撮影し、PCへ写真データを送り加工データの作成、葉っぱへの印刷範囲の設定やレーザーの出力設定等を行い、レーザー彫刻を行いました。
彫刻後は光に透かしたり、触ったり、匂いを嗅いだり色々な視点で観察を行い、最後にデジタル顕微鏡で葉脈などの観察を行いました。

文/荒井 亮

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2024実習 学生実習

公開森林実習III −森林・里山の生態系サービスを学ぶ−

2024年10月5日に他大学学生を対象とした、第1回目の公開森林実習Ⅲが行われました。この実習は今年度で5年目になり、これから新たな里山を作り上げて、維持管理していくために必要な作業について、実習計画を自ら立案できるノウハウを修得するとともに、計画の実施を自らの責任で行う能力を醸成することを目標にしてます。今年度は学部や学科の異なる5名の学生が参加しました。午前は、舘野隆之輔教員によるガイダンス及び試験地概要が行われた後、教職員および学生の自己紹介が行われました。その後、張曼青教員の進行のもと実習で実施するプログラム案を各自出し合いました。午前最後は、ラクウショウの気根やガラス室の育苗、林産物生産現場、標本館の見学を行いました。午後は林道沿いに見られる試験地の自生種を中心に樹木識別を行いながら、炭窯を見学して製炭方法や製炭用材の重量計測の概要が解説されました。最後は里山整備をするための実習エリアを見学し、これからの管理方法や方向性の議論を行いました。この実習は10月5日から12月14までの間に、計5日間の日程で実施予定です。当日は、実習補助及び安全管理、記録のため長谷川敦史技術職員が同行しました。

text/長谷川 敦史

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里山おーぷんらぼ(2024年度 第6回)

9月14日(土)に里山おーぷんらぼが開催されました。今回は京都芸大の豊島先生による指導で、様々な材料を使用した草木染体験を行いました。試験地内の苗畑エリアで栽培したコブナグサやマリーゴールドを収穫したほか、比較材料として中国原産のスオウ(蘇芳・購入品)を材料として用いました。それぞれの材料を鍋で煮出し、布を浸して染織し、コブナグサとマリーゴールドは黄色系に、スオウは赤紫系に染まりました。さらに今回は染織した布を様々な種類の媒染液に浸し、それぞれの仕上がりの違いを比較しました。
つづいて、収穫したタデアイの葉をミキサーで砕いた液で染める「生葉染め」を行いました。コブナグサで染めた黄色の布に施すと、タデアイの青色と交わって、きれいな緑色に発色しました。
そのほか、型枠を使用した「型染め」を行いました。コブナグサやスオウで染めた布に、模様や生き物などのシルエットをモチーフにした型枠をあてがい、様々な色の顔料を塗りつけると美しい模様やきれいな発色が表現できました。
今回は、媒染液の違いによりその後の発色が大きく変わることに驚きました。特に試験地内で採取したクロバイやヤブツバキの灰から作った媒染液からもきれいな発色が見られ、里山活動においては普段は注目されないこれらの材料も有用な媒染剤として活用できることは新たな発見となりました。当日は、安全管理及び記録のため大橋健太技術職員が同行しました。

本活動についての詳しい内容はこちら

文:大橋健太