令和7年7月10日(木)~7月13日(日)にかけて第4回里山おーぷんらぼが開催されました。今回は学生団体・森里海と文化研究会が中心になって、令和7年3月以来の竹炭づくりに挑戦しました。各日の参加人数は8名(7/10)、29名(7/12)、10名(7/13)で、参加者の所属は森里海と文化研究会のメンバーである大学生(京都大学、京都薬科大学、龍谷大学、京都産業大学)、京都大学の教員・職員と大学生・大学院生、洛西LINKSの高校生・教員、また、京都府立大学・京都工芸繊維大学・神戸大学の大学生・大学院生、京都府立鴨沂高等学校、東大寺学園高等学校、環境保全団体ぴおにあーる、株式会社森を織る、きょうと生物多様性センターと多岐に渡りました。
7月10日(木)
2基あるドラム缶炭窯のうち1基(1号機)で予め竹炭を製作し、らぼ当日(7月12日)に取り出す計画で竹炭焼きを始めました。ドラム缶の中に材料の竹を詰めて蓋をし、蓋に粘土で目張りをしてから薪に点火しました。薪を焚べ始めてから2時間後には自燃に入ったので薪の投入を止め、そのまま燃焼させて6時間後に煙が透き通ったので焚口を完全に閉鎖し、空気を遮断してドラム缶炭窯の冷却に入りました。焚口閉鎖時の窯内温度は384.7℃でした。
7月12日(土)
らぼ当日はもう1基(2号機)のドラム缶炭窯を使って竹炭焼きを行いました。らぼの参加者で竹の詰め込み、蓋の目張り、薪の点火をして交代で火の番(薪の追加等)を行いました。2号機は点火から1時間半ほどで自燃に入りました。交代で火の番をしている間に手の空いた参加者でらぼの畑の整備、収穫、昼食に使う竹の箸、竹串等を作成しました。昼食は研究会メンバーが準備した、竹串のBBQ、竹容器で炊いたご飯などが供されました。当初の計画ではこの日の午後から1号機を開けて竹炭を取り出す予定でしたが、正午の時点で窯内温度が132℃ありこのまま蓋を開けて大量の空気が入ると再び着火する恐れがあるので中止しました。予想より温度が下がらなかったのは隙間から微量ながら空気が入ったためと思われますが、その隙間がどこにあったのかは不明です。2号機も自燃から6時間後には煙が透き通ったので焚口の閉鎖を行いました。2号機の閉鎖時の窯内温度は360.0℃でした。
7月13日(月)
この日参加した研究会のメンバー他で1号機、2号機の炭出しを行いました。朝9時の時点で1号機は64.5℃、2号機は52.2℃まで窯内温度が下がっていました。ここまで温度が下がるのに1号機では69時間、2号機は21時間ほどかかりました。1号機から取り出しを行いましたが、温度の下がりが悪く長い時間高温だったためか竹炭が細かく割れており、かなりの量が粉になっていました。それと比べると2号機は温度の下がりも順調だったためか炭が長いまま形を保っており、粉もほとんどなくかなりいい状態の竹炭が出来上がりました。出来上がり重量は1号機が材料の竹材70.2kgに対し竹炭4.25kg(粉の重量は含まず)、2号機は竹材62.2kgに対し竹炭11.4kgでした。今回は1号機でなかなか温度が下がらないトラブルがありましたが、次回からは蓋や焚口閉鎖時の目張り等に気を付けて空気が入らないようにして、より良い品質の炭を目指したいと思います。作成した竹炭は段ボールに詰めて保管し、森里海と文化研究会のイベントやおーぷんらぼで使用していく予定です。今回の炭焼き用の竹は、京田辺市の「ぽれぽれらんど」で活動されている野村様からご提供いただきました。竹材の山出し、運搬には森里海と文化研究会のメンバーが参加しました。
安全管理及び炭焼き指導のため紺野技術職員が3日間同行しました。










文:紺野 絡















