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2023実習 学生実習

公開森林実習Ⅲ

10月14日から12月16日までのうち5日間の日程で、他大学学生を対象とした公開森林実習Ⅲが実施されます。この実習は今年度で4年目になり、これから新たな里山を作り上げて、維持管理していくために必要な作業について、実習計画を自ら立案できるノウハウを修得するとともに、計画の実施を自らの責任で行う能力を醸成することを目標にしています。今年度は5名の学生が受講しています。初回(10月14日)は、はじめに教員、受講者同士の自己紹介から始まり、続いて舘野教員によるガイダンス及び試験地概要と里山についての講義が行われました。その後構内を散策しながら温室、資料館、シイタケの圃場を見学しました。午後からは実習地(19林班)まで樹木識別を行いながら道中にある薪割り場や炭窯の見学を行いました。実習地では、学生達が今後どのような事をここで行いたいか協議し、それぞれ色々なアイディアを出し合いました。初回は西岡技術職員が、実習補助及び記録にあたりました。

文:西岡裕平

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身近な森との付き合い方(放送大学面接授業)

この授業は、放送大学専門科目の自然と環境コースに位置づけられており、11月11、12日に15名の学生が受講しました。初日は、午前にガイダンス及び自己紹介の後、同日行われていた里山おーぷんらぼの作業を見学し、その後德地教員による森林生態系についての講義が行われました。続いて西岡技術職員による樹木識別方法について説明があり、試験地内のいくつかの樹種について識別実習を行いました。午後は森林資源をはかるための毎木調査を行いました。3つの班に分かれて、あらかじめ設定されたプロット(25×20m)内に生育する樹木のうち胸高の幹の太さが5cm以上のものについて、その直径を計測し、一部の個体については検測桿を用いて樹高を測定しました。
2日目は德地教員による上賀茂試験地の概要説明・歴史とフィールド科学教育研究センターが取り組む研究テーマについて講義が行われたのち、上賀茂試験地の標本館と温室に移動してそれぞれの説明が行われました。休憩後、樹木識別テストがサンプルを見ながら行われ、最後にテストの回答とそれぞれの特徴について説明が行われました。
午後から、試験地内の見学と樹木観察が行われ、前日の毎木調査地にて德地教員による土壌観察と解説が行われました。その後、講義室に戻り毎木調査データのまとめと考察がおこなわれレポートを作成して実習が終了しました。
西岡技術職員、山中技術職員、山内技術職員が実習補助、安全管理、記録にあたりました。

文:西岡裕平、山内隆之

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ILASセミナー 京都の文化を支える森林- 地域の智恵と生態学的知見

この実習は、近畿地方の奥山・里山において、森林生態系の特徴と課題、森と人の関わりを理解することを目的とし、上賀茂試験地、芦生研究林、北白川試験地などの施設を利用して2泊3日の日程で行われています。
上賀茂試験地では初日の9月13日に、近畿地方中部の里山の特徴を有する都市近郊林の自然植生とナラ枯れ・マツ枯れ被害などの課題を学ぶため、教員2名、TA1名、学部一年生7名で実施されました。当日は石原教員による実習ガイダンス・概要説明などの講義が行われた後、屋外でのプログラムが行われました。屋外では、石原教員と大橋技術職員による案内で、ヒノキやコナラ、ツツジといった樹木の学習を行いながら、ナラ枯れ被害木や京都市近郊の里山見学を行いました。里山見学の途中では、従来からある炭焼き窯や、今年度新しく設置したドラム缶炭焼き窯の見学も行い、紺野技術職員から炭焼きに関する解説が行われました。構内に戻ってからは、チェーンソーを使用した玉切り体験を、紺野技術職員による指導で実施しました。この日は紺野技術職員、大橋技術職員、荒井技術職員が安全管理および技術指導、解説、記録を行いました。
※玉切り体験は、有資格者により安全に十分配慮した上で実施しています。

文/荒井亮

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奥山里山管理実習(人間環境大学環境科学部フィールド生態学科1・2年生)

8月23日に人間環境大学の奥山里山管理実習が行われました。当日は18名の学生が受講しました。はじめに石原教員から実習ガイダンスと上賀茂試験地の概要説明が行われ、続いて紺野技術職員から林内での注意事項の説明がありました。ガイダンス終了後、薪割り場に移動し、西岡技術職員から斧の説明と薪の割り方の説明が行われました。時間の関係上3名の学生が代表して実際に薪割りを体験しました。続いて紺野技術職員によるチェンソーの説明と円盤採取のためのチェンソーのデモンストレーションが行われました。その後炭焼き窯に移動し、炭の作り方や炭窯についての説明を紺野技術職員が行いました。その後林内を少し散策し、明日以降の実習現場である芦生研究林へバスで移動しました。

文:西岡裕平

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里山再生論

7月22日(土)に大学院生を対象とした前期集中講義「里山再生論」が行われました。当日はTA(Teaching Assistant)1名を含む21名の学生が受講しました。午前は、柴田昌三教員による里山の現状と再生に関する講義が行われ、現在の日本の森林について、暖温帯における森林の垂直構造の一例や、日本人と森林の関わりを歴史的背景をもとに解説されました。また、里山の代表的管理手法として萌芽林施業の紹介があり、薪炭や緑肥を継続的に得ることが可能な管理形態であると説明されました。午後は、午前の講義内容を踏まえ、京都市の里山でみられる代表的な樹種を観察しながら、皆伐後20余年経過したプロットを見学し、現在のプロット内の生育種との比較を行いました。見学後は講義が行われ、皆伐当時からのプロットの種構成の推移がデータで示されました。最後にまとめが行われ、無事に終了しました。当日は、記録及び安全管理のため、長谷川技術職員が同行しました。

text/長谷川敦史