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里山おーぷんらぼ(2024年度 第5回)

9月14日(土)に里山おーぷんらぼが開催されました。今回は京都芸大の豊島先生による指導で、様々な材料を使用した草木染体験を行いました。試験地内の苗畑エリアで栽培したコブナグサやマリーゴールドを収穫したほか、比較材料として中国原産のスオウ(蘇芳・購入品)を材料として用いました。それぞれの材料を鍋で煮出し、布を浸して染織し、コブナグサとマリーゴールドは黄色系に、スオウは赤紫系に染まりました。さらに今回は染織した布を様々な種類の媒染液に浸し、それぞれの仕上がりの違いを比較しました。
つづいて、収穫したタデアイの葉をミキサーで砕いた液で染める「生葉染め」を行いました。コブナグサで染めた黄色の布に施すと、タデアイの青色と交わって、きれいな緑色に発色しました。
そのほか、型枠を使用した「型染め」を行いました。コブナグサやスオウで染めた布に、模様や生き物などのシルエットをモチーフにした型枠をあてがい、様々な色の顔料を塗りつけると美しい模様やきれいな発色が表現できました。
今回は、媒染液の違いによりその後の発色が大きく変わることに驚きました。特に試験地内で採取したクロバイやヤブツバキの灰から作った媒染液からもきれいな発色が見られ、里山活動においては普段は注目されないこれらの材料も有用な媒染剤として活用できることは新たな発見となりました。当日は、安全管理及び記録のため大橋健太技術職員が同行しました。

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文:大橋健太