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里山おーぷんらぼ(2024年度第11回)

3月7~9日に2024年度第11回目の里山おーぷんらぼ(以下、らぼという)が開催されました。今回は本学の学生を主体とする団体「森里海と文化研究会」が中心となってドラム缶を用いた竹炭の生産と竹細工について計画し,実施しました。本学の教員や他大学の学生、高等学校の教諭も参加され、3日間の参加延べ人数は29名となりました。7日は事前準備として、一基目のドラム缶内には、竹割器等で細割し節を除去したモウソウチクを、もう一基には、モウソウチクと広葉樹の枝幹を交互に敷き詰め、投入口を密閉しました。その後、焚口から火入れを行い、缶内部の温度を上昇させ、内部乾燥および木ガスやタールなどの不純物を除去します。一基目は、この日に炭化まで進んだため、焚口を密閉しこの日は終了となりました。翌8日はイベントのメインとなり、参加者の自己紹介の後、田中教員によるガイダンスが行われ、製炭の続きが開始されました。らぼに初めて参加された方には、舘野教員による試験地の案内が行われ、製炭の空き時間にはモウソウチクを用いた細工を行い、ペン立てや巨大な水鉄砲など、多様な作品が出来上がりました。もう一基のドラム缶も炭化まで進みましたが、内部温度が下がらず、この日の炭のお披露目は叶いませんでした。翌最終日には、ドラム缶を開放し、炭の取り出しと出来具合の確認を行いました。安全管理及び記録、サポートのため紺野技術職員と長谷川技術職員が同行しました。

text/長谷川 敦史

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里山おーぷんらぼ(2024年度第9回)

1月11日に2024年度第10回目の里山おーぷんらぼが行われました。このイベントはフィールド研とイオン環境財団とが実施する「新しい里山・里海共創プロジェクト」の一環です。今回はNPO法人森守協力隊と共催で行われ、森のようちえん もりもり京北の子どもたちがどんぐりから育てた苗を、今まで整備を行ってきた里山エリアに植樹しました。参加者は里山おーぷんらぼから洛西Linksの高校生(11名)及び大学生・社会人(8名)の19名。森守協力隊・森のようちえんからのお子様とご家族16 名、森守協力隊関係者の6名、フィールド研から6名となりました。まずは苗の掘り取りからです。こちらの苗畑に移植してから2年弱、高さは概ね120センチほどになっています。しっかりと根を伸ばしていて掘り取るのが大変でしたが、大人も子供も夢中になってスコップを握り、大きな苗が掘り出されると歓声が上がっていました。移植先の里山エリアは傾斜地のため、苗や道具を運んだり穴を掘ったりの一つ一つの作業がぐっとハードになりますが、午前中のうちに約80本の苗を全て植え、周囲を囲う電気柵の設置にも取り掛かるところまで順調に進みました。午後からは作業の続き以外に、参加者の子供たちとたっぷり遊ぶ班も作られ、洛西Linksの高校生リーダーたちが頑張ってくれました。寒い日の大変な作業ながらも、終始子供たちの元気な声が響き、和やかな雰囲気で予定していた電気柵の設置まで完了することができました。植えた苗木は、下刈りなどを行い育成し、人工の針葉樹林から広葉樹林へと転換させていければと思います。
この日は紺野技術職員、大橋技術職員、岸本技術職員の3人が作業指導・補助、安全管理、記録にあたりました。

Text:岸本

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里山おーぷんらぼ(2024年度第8回)

12月14日に第9回里山らぼが行われ、高校生、大学生、研究者、NPO法人森守協力隊のメンバー等15名が参加しました。今回は1月に予定している植樹活動に向けた準備として、植栽地の整備(地拵え作業)や植栽場所を明示する竹杭の作成を行いました。地拵え作業は植栽場所に放置されている太い丸太を斜面下へ転がすという重労働でしたが高校生や大学生の活躍があり、きれいに整備されました。整地された斜面に作成した竹杭を等間隔に打ち付け、植栽場所の目印としました。これにより、1月の植樹に向けての準備は整いました。当日は、安全管理及び記録のため紺野絡技術職員と大橋健太技術職員が同行しました。

文:大橋 健太

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里山おーぷんらぼ(2024年度第7回)

11月9日に2024年度第8回目の里山おーぷんらぼ(以下、らぼという)が開催されました。高校生や大学生、NPO法人職員等14名が参加しました。当日は9時から、らぼの概要説明と参加者の自己紹介が行われた後、里山整備エリアに移動し、昨年度末に植栽した有用樹および獣害防除用電気柵の周囲の下草刈りを行いました。その後苗畑に移動し、来年1月に予定している苗木の植栽準備として、簡易的な根回し(根の切除および根鉢の整形)および枝葉の切詰めの他、除草、シソ等の種子採取を手分けしながら行いました。また、今後の竹炭生産のための材料づくりのため、竹割りを体験しました。当日は安全管理及び記録、サポートのため長谷川敦史技術職員が同行しました。

text/長谷川 敦史

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秋の自然観察会-京大ウィークス2024-

2024年10月26日(土)に秋の自然観察会(京大ウィークス2024参加イベント)を開催しました。今年度も20名の定員を上回る応募(34名)があり、最終の参加者は18名となりました。当日は、事務所前で受付をした後、坂野上なお教員より試験地の概要説明を行ったあと、大橋健太技術職員による注意事項およびコース等が説明されました。その後、テーマの異なる3班に分かれて、各班の教員により解説をしながら、試験地内の林道沿いを中心に散策を開始しました。今年度は、1班「里山での資源の循環」、2班「森を観察する」、3班「この森のなりたちを考えてみる」の3つのテーマと、各テーマに沿ったコースを2つ設定しました。1班では、舘野隆之輔教員により、里山と人の暮らしのつながりを中心にその歴史や地域による違いなどが解説されました。これまで先人たちが利用してきた樹木の紹介とその利用法なども説明され、学生が整備している里山実習地の見学を通して、これからの里山の利用について考察しました。2班では、中西麻美教員による解説とともに、ポケットサイズの検索図鑑を使用した樹木の観察と同定を行いました。林道沿いで見られる様々な樹種について、樹種ごとの生態的特徴や似ている種との違いなどが解説されました。3班では、坂野上なお教員による試験地やその周辺の歴史的な成り立ちや現在に至るまでの環境や活動に変化に関する解説のほか、マツ属をはじめとする外国産見本林の見学、ヒノキを主とする天然林とその成り立ち、近年におけるシカなどの野生動物が環境に与える影響などについて学びました。その他、ガラス室で育成している導入種や標本館など、施設見学も行いました。
 参加者からのアンケートには、「多種多様な外国産樹木を観察でき面白かった」、「里山の課題と活用について理解することができた」、「樹木識別の方法がわかり、知識が広がった」といった感想が多く寄せられ、また、「開催回数を増やしてほしい」、「講義(座学)も設定してほしい」など肯定的な改善要望も多数あった。今後はこれらの意見を参考に、さらによりよいイベントにしていきたいと思います。

text/大橋健太、岸本泰典、長谷川敦史