研究林の多彩な研究

京都大学芦生研究林では多彩な研究が実施されています。自然の生態系に暮らす生物たちのことを解明したり、地球規模の環境問題の解決の糸口を探ったり、斬新な視点から新しい研究分野を開拓したり。芦生の森は、科学の発展のためになくてはならないものなのです。人の一生よりもはるかに長い森のサイクルまで調査の対象としているため、長期にわたる安定した観測も重要です。

 

森林生態系と環境変動

この森を伐採したらどうなるだろう。地球温暖化で、この森はどうなるだろう。「未来をのぞく望遠鏡」としてコンピュータシミュレーションを使う。

「人はなぜ、森で感動するのか」

森で感じる「いやし」って、いったい何だろう。進化生物学と心理学を融合した研究。

芦生の森の保護管理とツーリズム

日本人は古来から、自然とかかわりながら暮らしてきた。それは現代に、どのように受け継がれ、また形をかえているだろうか。社会と自然をつなぐ研究。

水路実験

由良川の水を導入した人工河川が16本。それぞれに違う組み合わせで魚類を入れてみる。

樹木に着生するコケ

コケは森のわき役だけど、彼らなりに住みよい環境を求めて暮らしている。小さな生き物であるコケにとっての環境とは何かを考える。

巨木を木登りで調査する

10階建てのビルより大きな巨木。その環境は、水分も日光も、上と下では大違いだ。ふだん調査できない巨木の上。専用の機材で登ってみる研究。

芦生の森の木々を描く

◎モニタリングサイト1000

モニタリングサイト1000は、環境省自然環境局・生物多様性センターが企画運営する長期的な生態系モニタリング。さまざまな生態系を対象として、全国1000ヶ所で行われており、芦生研究林はコアサイトに指定されている。

◎ドローン観測

広大な森をスピーディに、精密に観測する。近年進歩のいちじるしいドローンは、森の研究にもってこいだ。

◎森の物質循環

都会から遠く離れた芦生の森にも、大気汚染の影響は出ている。芦生の森は、遠く離れた海にも影響をおよぼしている。

~大学の森を守ろう~