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2024実習 学生実習

奥山里山管理実習(人間環境大学環境科学部フィールド生態学科1・2年生)(2024年度)

8月21日に人間環境大学の「奥山里山管理実習」が行われ、17人の学生が受講しました。この実習は近畿地方の奥山・里山における森林生態系の特徴と課題、森と人の関わりを理解することを目的とし、3日間かけて上賀茂試験地、芦生研究林、北白川試験地などを訪れ、それぞれの地域での植生の違いや人との関わりについて学びます。その初日に当たる上賀茂試験地では、里山地域に関わる内容の実習が行われました。
はじめに松岡俊将教員によるガイダンスと森林生態に関する講義、張曼青教員による上賀茂試験地の概要説明と里山らぼ活動の紹介が行われ、続いて大橋健太技術職員による安全教育の後、林内を散策しました。里山林の自然観察を行いながら炭焼き窯に移動し、紺野絡技術職員による炭窯の構造や炭焼きの方法に関する説明が行われました。その後、里山らぼ活動で植樹をした場所で下刈作業体験を行い、手鎌や剪定ばさみを使って苗木の成長に支障となる雑草類を除去しました。作業後は荒井亮技術職員によるチェーンソーを用いた丸太切りのデモンストレーションを見学し、上賀茂試験地でのメニューを終了しました。本実習では上記職員に加え、岸本泰典技術職員が記録や安全管理のため同行しました。

文責:大橋健太

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2024実習 学生実習

2024年合同ILASセミナー

2024年5月18日に「北海道のきのこの多様性と生き方」「芦生研究林の菌類多様性に触れよう」「里山の物質循環 ―燃料・肥料・食料から考える ―」の3つのILASセミナーが合同で開催されました。午前中は、舘野教員から上賀茂試験地の概要説明と、里山の物質循環に関する講義が行われ、続いて松岡教員からはきのこなどの菌類の多様性に関する講義が行われました。講義終了後は構内見本園、シイタケ・ナメコのほだ場、資料館の見学を行い、ロケットストーブなどでの里山資源の利用についても解説が行われました。午後からはシイタケの駒うちや薪割りなどの里山での作業体験を行いました。それぞれの体験では思い通りにいかないこともあったようですが、学生同士で工夫・協力をしながら取り組んでいました。作業体験の後は林内を散策しながら樹木やきのこの識別実習を行いました。今回の実習では、実習前に雨が少なかったこともあり、なかなかきのこを見つけることができませんでしたが、見つけた数少ない個体できのこに関する基礎知識を学んでいました。安全管理及び記録・薪割り・駒うち指導のため荒井技術職員が同行しました。

文/荒井 亮

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2023実習 学生実習

公開森林実習Ⅲ

10月14日から12月16日までのうち5日間の日程で、他大学学生を対象とした公開森林実習Ⅲが実施されます。この実習は今年度で4年目になり、これから新たな里山を作り上げて、維持管理していくために必要な作業について、実習計画を自ら立案できるノウハウを修得するとともに、計画の実施を自らの責任で行う能力を醸成することを目標にしています。今年度は5名の学生が受講しています。初回(10月14日)は、はじめに教員、受講者同士の自己紹介から始まり、続いて舘野教員によるガイダンス及び試験地概要と里山についての講義が行われました。その後構内を散策しながら温室、資料館、シイタケの圃場を見学しました。午後からは実習地(19林班)まで樹木識別を行いながら道中にある薪割り場や炭窯の見学を行いました。実習地では、学生達が今後どのような事をここで行いたいか協議し、それぞれ色々なアイディアを出し合いました。初回は西岡技術職員が、実習補助及び記録にあたりました。

文:西岡裕平

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2023実習 学生実習

身近な森との付き合い方(放送大学面接授業)

この授業は、放送大学専門科目の自然と環境コースに位置づけられており、11月11、12日に15名の学生が受講しました。初日は、午前にガイダンス及び自己紹介の後、同日行われていた里山おーぷんらぼの作業を見学し、その後德地教員による森林生態系についての講義が行われました。続いて西岡技術職員による樹木識別方法について説明があり、試験地内のいくつかの樹種について識別実習を行いました。午後は森林資源をはかるための毎木調査を行いました。3つの班に分かれて、あらかじめ設定されたプロット(25×20m)内に生育する樹木のうち胸高の幹の太さが5cm以上のものについて、その直径を計測し、一部の個体については検測桿を用いて樹高を測定しました。
2日目は德地教員による上賀茂試験地の概要説明・歴史とフィールド科学教育研究センターが取り組む研究テーマについて講義が行われたのち、上賀茂試験地の標本館と温室に移動してそれぞれの説明が行われました。休憩後、樹木識別テストがサンプルを見ながら行われ、最後にテストの回答とそれぞれの特徴について説明が行われました。
午後から、試験地内の見学と樹木観察が行われ、前日の毎木調査地にて德地教員による土壌観察と解説が行われました。その後、講義室に戻り毎木調査データのまとめと考察がおこなわれレポートを作成して実習が終了しました。
西岡技術職員、山中技術職員、山内技術職員が実習補助、安全管理、記録にあたりました。

文:西岡裕平、山内隆之

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2023実習 学生実習

ILASセミナー 京都の文化を支える森林- 地域の智恵と生態学的知見

この実習は、近畿地方の奥山・里山において、森林生態系の特徴と課題、森と人の関わりを理解することを目的とし、上賀茂試験地、芦生研究林、北白川試験地などの施設を利用して2泊3日の日程で行われています。
上賀茂試験地では初日の9月13日に、近畿地方中部の里山の特徴を有する都市近郊林の自然植生とナラ枯れ・マツ枯れ被害などの課題を学ぶため、教員2名、TA1名、学部一年生7名で実施されました。当日は石原教員による実習ガイダンス・概要説明などの講義が行われた後、屋外でのプログラムが行われました。屋外では、石原教員と大橋技術職員による案内で、ヒノキやコナラ、ツツジといった樹木の学習を行いながら、ナラ枯れ被害木や京都市近郊の里山見学を行いました。里山見学の途中では、従来からある炭焼き窯や、今年度新しく設置したドラム缶炭焼き窯の見学も行い、紺野技術職員から炭焼きに関する解説が行われました。構内に戻ってからは、チェーンソーを使用した玉切り体験を、紺野技術職員による指導で実施しました。この日は紺野技術職員、大橋技術職員、荒井技術職員が安全管理および技術指導、解説、記録を行いました。
※玉切り体験は、有資格者により安全に十分配慮した上で実施しています。

文/荒井亮