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2023実習 学生実習

ILASセミナー 京都の文化を支える森林- 地域の智恵と生態学的知見

この実習は、近畿地方の奥山・里山において、森林生態系の特徴と課題、森と人の関わりを理解することを目的とし、上賀茂試験地、芦生研究林、北白川試験地などの施設を利用して2泊3日の日程で行われています。
上賀茂試験地では初日の9月13日に、近畿地方中部の里山の特徴を有する都市近郊林の自然植生とナラ枯れ・マツ枯れ被害などの課題を学ぶため、教員2名、TA1名、学部一年生7名で実施されました。当日は石原教員による実習ガイダンス・概要説明などの講義が行われた後、屋外でのプログラムが行われました。屋外では、石原教員と大橋技術職員による案内で、ヒノキやコナラ、ツツジといった樹木の学習を行いながら、ナラ枯れ被害木や京都市近郊の里山見学を行いました。里山見学の途中では、従来からある炭焼き窯や、今年度新しく設置したドラム缶炭焼き窯の見学も行い、紺野技術職員から炭焼きに関する解説が行われました。構内に戻ってからは、チェーンソーを使用した玉切り体験を、紺野技術職員による指導で実施しました。この日は紺野技術職員、大橋技術職員、荒井技術職員が安全管理および技術指導、解説、記録を行いました。
※玉切り体験は、有資格者により安全に十分配慮した上で実施しています。

文/荒井亮

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奥山里山管理実習(人間環境大学環境科学部フィールド生態学科1・2年生)

8月23日に人間環境大学の奥山里山管理実習が行われました。当日は18名の学生が受講しました。はじめに石原教員から実習ガイダンスと上賀茂試験地の概要説明が行われ、続いて紺野技術職員から林内での注意事項の説明がありました。ガイダンス終了後、薪割り場に移動し、西岡技術職員から斧の説明と薪の割り方の説明が行われました。時間の関係上3名の学生が代表して実際に薪割りを体験しました。続いて紺野技術職員によるチェンソーの説明と円盤採取のためのチェンソーのデモンストレーションが行われました。その後炭焼き窯に移動し、炭の作り方や炭窯についての説明を紺野技術職員が行いました。その後林内を少し散策し、明日以降の実習現場である芦生研究林へバスで移動しました。

文:西岡裕平

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里山再生論

7月22日(土)に大学院生を対象とした前期集中講義「里山再生論」が行われました。当日はTA(Teaching Assistant)1名を含む21名の学生が受講しました。午前は、柴田昌三教員による里山の現状と再生に関する講義が行われ、現在の日本の森林について、暖温帯における森林の垂直構造の一例や、日本人と森林の関わりを歴史的背景をもとに解説されました。また、里山の代表的管理手法として萌芽林施業の紹介があり、薪炭や緑肥を継続的に得ることが可能な管理形態であると説明されました。午後は、午前の講義内容を踏まえ、京都市の里山でみられる代表的な樹種を観察しながら、皆伐後20余年経過したプロットを見学し、現在のプロット内の生育種との比較を行いました。見学後は講義が行われ、皆伐当時からのプロットの種構成の推移がデータで示されました。最後にまとめが行われ、無事に終了しました。当日は、記録及び安全管理のため、長谷川技術職員が同行しました。

text/長谷川敦史

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森林植物学実習2回目(京都府立大学生命環境学部森林科学科2回生)

令和5年7月3日に京都府立大学の森林植物学実習が行われました。本年度2回目の上賀茂試験地での実習となります。これまで京都市近郊の山林で学んできた樹木の特徴を復習しながら、識別のポイントを確認するとともに、平山貴美子教員の解説により、構内の樹木園や林道沿いに植栽あるいは自生している新たな樹木の特徴についても学びました。今、朝の連続テレビ小説で話題の牧野富太郎博士が高知県横倉山で発見した「イワシデ」についても取り上げられ、様々なシデ類の特徴についての解説がありました。他にもブナとイヌブナ、コナラとミズナラ、カシ類の違いを確認するなど、ひととおりのブナ科樹木の復習ができ、多様な樹木が植栽されている試験地ならではの充実した実習になりました。学生からは、「さすが上賀茂試験地、いろいろな樹木が生えているな」という声が聞かれました。最後に定期テストの予行として、35種類の枝サンプルを用いて1種類45秒で回答していく識別テストが行われました。当日は、記録及び安全管理、実習補助として大橋技術職員が同行しました。
1回目の実習はこちら

文:大橋健太

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自然環境演習(京都精華大学人間環境デザインプログラム1回生)及び里山おーぷんらぼ(第3回)

2023年6月10日に京都精華大学自然環境演習及び第3回里山おーぷんらぼが開催されました。
参加人数は、自然環境演習に12名、里山おーぷんらぼに13名でした。
京都精華大学のAndrea Urushima教員と京都大学の舘野隆之輔教員によるガイダンスが行われた後、自然環境演習と里山おーぷんらぼに分かれてそれぞれのプログラムが実施されました。
自然環境演習では、里山の森林整備・生活習慣の実践体験という内容で、NPO法人森守協力隊による指導のもと、川魚の下ごしらえがおこなわれ、生きたアマゴの内蔵を取り出して串に刺す体験を全学生が行いました。慣れないことに手惑う学生が多い中、手際よくさばく学生もいました。その後、薪割り体験・竹を切り出し各自が使う竹の食器作り・魚を焼くための炭の火起こし・ご飯と味噌汁を作るための薪の火起こしが行われました。
里山おーぷんらぼは、苗畑での野菜作りと活動予定地への散策とに分かれました。野菜作りの方はまず土を耕し、野菜の栽培に適した土と肥料を混ぜ合わせた後畝を作ります。畝が整ったら野菜の苗を50cm間隔で植えて行きます。今回はトマト、ピーマン、なすを3株ずつ合計9株植えました。それぞれの苗の近くに支柱を立て、植えた苗の茎と支柱を紐で結びます。苗に水を与えた後畑の畝に落ち葉マルチを敷いて完了しました。その後竹の切り出し、食器作りに合流し実習の方たちと一緒に実践体験を行いました。
出来上がった焼き魚とご飯、味噌汁を各自が作った食器に盛り付けて美味しくいただき、里山での生活を少し体験できたのではないかと感じました。安全管理及び記録、技術補助のために紺野技術職員と山内技術職員(再)が同行しました。
4回目の里山おーぷんらぼはこちら
2回目の里山おーぷんらぼはこちら
1回目の自然環境演習はこちら

里山おーぷんらぼの詳細は「新しい里山・里海共創プロジェクト」のウェブページのお知らせをご覧下さい。

自然環境演習

里山おーぷんらぼ(第3回)

文:紺野絡、山内隆之