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フィールド 業務報告

見本樹への殺虫剤散布

5~8月にかけて、見本園に植栽している各種樹木(主にマツ属)に殺虫剤散布を実施しました。特にマツ属は外国産も多く、マツ枯れ防止のためには重要な業務の一つで、その病気を引き起こすマツノザイセンチュウを媒介するマツノマダラカミキリの活動時期に合わせて散布することで薬剤の効果が発揮されます。抵抗性害虫の出現を抑止すること、残効期間と使用限度回数を考慮して、薬剤は2種類を併用しています。これらの薬剤は毒劇物に指定されているため、化学防護服等の着用が必要で、真夏の時期は特に熱中症にも注意が必要です。散布にはトラクターの後部に散布用のアタッチメントをつけて、ノズルから高圧噴射させているので、高木性の樹木にもある程度は対応できます。

また、今年度よりトラクターが進入できない山地斜面に植栽されている一部のマツ属数種についても、新たに散布を開始しました。これらの種は、噴霧器で散布可能な樹高に限られますが、試験地内で生育数が少ないもの、新植や補植したものを中心に長谷川及び紺野技術職員が行いました。

text/長谷川敦史