カテゴリー
学生実習

秋の自然観察会-京大ウィークス2025-

2025年10月25日(土)に秋の自然観察会(京大ウィークス2025参加イベント)を開催しました。今年度も20名の定員を上回る応募(47名)があり、最終の参加者は29名となりました。当日は、事務所前で受付をした後、坂野上教員による試験地の概要説明と、大橋技術職員による注意事項の説明およびコース紹介が行いました。その後、テーマの異なる3班に分かれて、各班を受け持つ教員が解説をしながら、試験地内の林道沿いを中心に散策を開始しました。今年度は、1班「里山での資源の循環」、2班「森を歩く」、3班「この森のなりたちを考えてみる」の3つのテーマと、各テーマに沿ったコースを2つ設定しました。1班は舘野教員が担当し、事務所から試験地で実施されている里山実習地までのコースを散策し、樹木の紹介やコース途中にある炭窯や、堆肥作成用のコンポストなどを見学しながら里山での資源循環の取り組みについて紹介しました。2班は中西教員が担当し、林道沿いの様々な樹木を観察しながら、ドングリや松ぼっくりを拾ったり、野生動物の痕跡を見つけたり、ゆったりと森歩きをしました。3班は坂野上教員が担当し、試験地とその周辺の歴史的背景による植生の変遷について解説し、現在生育している代表的な二次林の植物や近年問題となっている病虫害やニホンジカなどの野生動物による樹木の被害状況を観察しました。その他、ガラス室で育成している導入種や標本館などの施設紹介も行いました。
 参加者からのアンケートには、「普段見ないものや、初めてみるものがほとんどだったので面白かった」、「自然に育つ植物の工夫が、すごく戦略的で感動しました」、「里山林の循環や、地域の方や学生さん達の活動について理解が深まりました」といった感想が多く寄せられ、また、「想定したよりも歩きやすい道だったので、もう少し距離があってもよかった」、「もう少し詳しくてもいいのでは」など前向きな改善要望も多数ありました。今後はこれらの意見を参考に、さらによりよいイベントにしていきたいと思います。

文:紺野絡 北川陽一郎 岸本泰典 長谷川敦史

カテゴリー
学生実習

2025年度公開森林実習III「森林・里山の生態系サービスを学ぶ」

2025年度の公開森林実習Ⅲが、10/4、10/18、11/8、11/29、12/13の5日間にわたって行われました。この実習は、他大学学生を対象として実施され、里山の利用と保全について体験的に学習することがテーマです。第1回目はガイダンスと実習地の見学、最終回は実習の振り返りと改善点などを洗い出し、次年度以降の実習に活かす引継ぎ事項をまとめる作業が行われます。ここでは、2回目(10/18)から4回目(11/29)にかけて行われた炭焼きに関する内容について報告します。
 炭窯に材を詰め込む作業は、職員によって事前に9割ぐらいまで行われ、10/18の実習で最後の木材を詰めて耐火レンガと泥で蓋をする作業が行われました。そして次回11/8に取り出せる予定で火入れを開始しました。しかし、窯内部の温度がなかなか上がらなかったため間に合わず、11/8の実習では紺野技術職員の解説を聞き、煙突からの煙の状態や温度の時間経過などを確認しました。その後、火入れ期間中はブロアやサーキュレーターで風を送り込み続けて温度が上がるように試みて、やっとのことで材が自然と燃焼を始める300度近くまで温度が上がり、11/11に焚き口も完全に閉じて冷却に入りました。4回目となる11/29は、大阪産業大学の生物資源活用実習も合同で行われ、窯から炭を取り出す作業も一緒に行うことができました。肝心の炭の出来栄えは上々で、詰めた材料809.5kgに対して212.5kgの炭が出来上がりました。実習3回にわたって材の充填、製炭中の観察、炭の取り出しを体験できたことで、里山から炭という資源を得ることやその大変さについての理解を深めることができたのではないでしょうか。
記録および安全管理、実習補助として、大橋技術職員、岸本技術職員が実習に同行しました。

text/岸本泰典

カテゴリー
2025実習 学生実習

森林に対する環境意識(2025年度放送大学面接授業)

2025年11月22、23日に、吉岡崇仁教員による放送大学京都学習センター面接授業「森林に対する環境意識」が行われ、19名の学生が参加しました。この授業は専門科目(自然と環境)として開講され、植物・林相観察をしながら、人間と植物・森林との関わりについて考え、環境に対して人間が抱く「環境意識」について考察すること、環境哲学や環境倫理学、さらには環境経済学にも触れながら、その意識のもとで森林の価値を判断していることを体系的に把握することを目的にしています。
初日は、植物・森林に対する関心を高めるため、講義により日本の自然環境と人間活動のもとでの森林の成り立ちが説明され、その後、樹木の枝サンプルを使った樹木識別や北白川試験地の見本樹見学で実際の植物に触れました。午後からは、この授業の本題である環境意識や環境の価値とは何かを深掘りする講義が行われました。
二日目は、講義「森林の多面的機能・生態系サービスと価値の関係」が行われ、森林が持つ様々な機能やサービスはいくつかのグループに分けられ、それぞれが相互に関係していること、人々の生活や環境によって、それらの価値判断が異なることなどがデータで示されました。その後、これらのデータを収集・解析するための方法として、環境意識調査法が紹介されました。講義の後、北白川試験地に生育する見本樹のうち、日本の各気候帯に分布する代表的な樹種を観察し、大学周辺の街路樹も見学しました。散策後は、フィールド科学教育研究センターが推進する「森里海連環学」について解説され、最後に質疑応答及びレポート作成が行われました。
実習の記録及びサポートとして、北川技術職員、長谷川技術職員が対応しました。
※今年度の授業は、一部プログラムを変更して実施されました。

文:北川陽一郎 長谷川敦史

カテゴリー
2025実習 学生実習

ILASセミナー:里山の物質循環―燃料・肥料・食料から考える―

8月7~8日にILASセミナーが行われ、学部1年生が参加しました。今回は「里山の物質循環-燃料・肥料・食料から考える-」を炭焼き体験を通して学ぶことが目的です。屋外ではドラム缶炭焼き窯を使って竹を材料にした炭焼きを行いました。学生たちは技術職員の指導のもと、窯に竹を詰め込む、隙間を粘土で塞ぐなどの作業を行い、火が点いた後も煙の色やにおいなどを体験しました。また、講義では舘野教員による物質循環や素材としての炭の可能性などを学びました。
実際の体験を交えた実習に参加した学生たちは興味深々な様子で、より深い学びになったのではないでしょうか。当日は北川技術職員、岸本技術職員、長谷川技術職員が安全管理および実習指導、記録を行いました。

文:北川 陽一郎

カテゴリー
2025実習 学生実習

ILASセミナー 木文化再生−森林から都市へ

2025年6月14日(土)に「ILASセミナー 木文化再生-森林から都市へ」が行われました。当日は様々な学部に所属する本学1回生の学生8名が参加しました。この授業は、森林や里山環境の在り方、日本の木材生産と森林の実態、地域に根ざした伝統木造建築(風土建築)の維持継承、都市木造建築の可能性、木造建築と災害などを概観し、日本の木文化再生について考えることを目的とし、この上賀茂試験地での野外実習を通して、講義で学んだ知識と現場との関連を理解することを目標に開講されています。10時に試験地に集合した後、観察会コースを散策し、京都市の二次林でみられる樹木や試験地に導入された様々な外国産樹木の観察を通して、木材としての利用や用途について学びました。午後は標本館でマツ属やタケ亜科を中心とした標本や、試験地で行っている里山整備の様子を見学しました。その後、上賀茂試験地の歴史と概要について坂野上教員の講義が行われ、最後に質疑応答の時間がとられました。この日は終日雨天でしたが、無事に終了しました。
当日は、記録および安全管理、実習補助として長谷川技術職員が同行しました。

text/長谷川 敦史