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タケ類の開花について

上賀茂試験地では、国内外の様々なタケ・ササ類を育成しています。2024年の3~4月頃にウンモンチク(雲紋竹、Phyllostachys nigra Munro f. boryana Makino)とクロチク(黒竹、Phyllostachys nigra Munro v. nigra)、7月にはモウソウチク(孟宗竹、Phyllostachys pubescens Mazel ex Houz.)が開花しました。前2者は、1949年に京都植物園(現京都府立植物園)から株分けされました。両者ともマダケ属でマダケの仲間は120年に一度開花するともいわれています。モウソウチクは、1957年に京都市伏見区で開花した個体から種子を採取し、翌年に植栽されました。前回の開花から67年目にあたります。

text/長谷川 敦史

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冬への入り口

今年も秋が終わり、冬に差し掛かろうとしています。多くの落葉樹が紅葉した葉を落とし、常緑樹とのコントラストもはっきりしてきました。11月30日と12月9日にそれぞれ撮影した写真では、後者の中央付近にあるラクウショウ(Taxodium distichum Rich.)の落葉が進んでいます。また、左奥にあるメタセコイア(Metasequoia glyptostroboides Hu et Cheng)はほぼ落葉が終わり、最前には常緑樹のヒヨクヒバ(Chamaechiparis pisifera cv. Filifera)が並びます。ヒヨクヒバの奥には、常緑樹メキシコラクウショウ(Taxodium mucronatum Ten.)の淡緑の葉が目立ちます。ヒヨクヒバはサワラの園芸品種ですが、他の3種はすべて近年までスギ科に分類されていた種で(現在はヒノキ科)、樹種により異なった情景を作り出しています。

text/長谷川 敦史

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春の訪れ

3月も残すところわずかとなりましたが、試験地では、段々と春の息吹を感じられるようになりました。色とりどりの花をのぞかせる樹木たちを紹介します。写真左はブンゴウメ(Prunus mume Sieb. et Zucc. v. bungo Makino)とコブシ(Magnolia kobus DC. )、中央はイトザクラ(Prunus pendula Maxim. f. pendula)、右はキリシマミズキ(Corylopsis glabrescens Franch. et Savat.)です。その他、試験地では3月30日にソメイヨシノ(Prunus × yedoensis Matsum.)が開花しました。

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冬将軍到来

12月25日から近畿地方にも強い寒気が流れ込み、当試験地でも、その寒気の影響により一面銀世界となりました。試験地内では、積雪日数は年間を通して数日程度と少ないため、本格的な冬の到来を感じられる数少ない1日となりました。

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冬を彩る樹木たち

秋も終わり、本格的に冬が到来し始めました。落葉樹の多くは葉を落とし、これからしばらくの間は休眠に入ります。その中でも、この時期に開花したり、果実を付ける樹木があります。その一部を紹介します。写真左からアブラツバキ(Camellia oleifera Abel.)、キシツツジ(Rhododendron repense Makino)、クチナシ(Gardenia jasminoides Ellis.)、マンリョウ(Ardisia crenata Sims)。