4月19日に研究調査対象木にナラ枯れ防除のためのシート施工を行いました。ナラ枯れは、ブナ科のナラ類やシイ・カシ類などが病原菌(Raffaelea quercivora)とこの菌を媒介するカシノナガキクイムシ(Platypus quercivorus)によって枯死する伝染性の病気です。このカシノナガキクイムシが、ナラ等の樹幹にアタックして穿孔できないようにする方法の一つとして、このシート施工が広く普及しています。施工にはシートを2種類用い、下部から上部に向かって巻き付けます。下部にはビニールハウス用シート(非接着性)を根張り等も含めて巻き付け、それより上部には接着性のある梱包用シートを巻き付けていきます。できるだけ上部まで施工し、要所にはシートがはがれないようガムテープやガンタッカーで固定します。試験地では、2006年に初めてナラ枯れ被害が発生し、2010年度をピークにその後徐々に減少し、一旦終息しましたが、昨年度にこの対象木の近接地に再び発生がみられました。



