エゾシカのライトセンサス中に、エゾクロテンを目撃しました。
林内に仕掛けたセンサーカメラにはよく写っていますが、実際に出会うことは稀です。
低い枝の上に1分ほど留まった後、幹を駆け上がっていきました。
エゾシカのライトセンサス中に、エゾクロテンを目撃しました。
林内に仕掛けたセンサーカメラにはよく写っていますが、実際に出会うことは稀です。
低い枝の上に1分ほど留まった後、幹を駆け上がっていきました。
10月26日、27日に、釧路市観光国際交流センターにて「くしろ木づなフェスティバル2024」が開催されました。
北海道研究林も「森の研究室inくしろ」として出展し、研究紹介、VR体験、顕微鏡での標本観察、森林に関するクイズ等を行いました。
顕微鏡では昆虫や植物の樹脂封入標本や菌根の観察を行いました。子供たちは顕微鏡で見える世界に心惹かれているようでした。
クイズは難しい問題もあり、学びながら楽しんでいただけたのではないかと思います。
VR体験では同じ京都大学の研究林、芦生研究林の360度動画を見ていただき、北海道の森林との違いを体感してもらいました。大人も子供もきょろきょろしながら楽しんでいる姿が見られました。
北海道研究林の概要と教員の北海道研究林で行われている研究紹介のポスター展示も行いました。京大研究林の活動について知っていただける機会となりました。
その他、木材材鑑標本の展示を行いました。
10月16日17時39分、紫金山・アトラス彗星が標茶区からも観測できました。
肉眼では何となくぼんやり尾が見える程度でしたが、コンパクトデジタルカメラの15秒露光でもはっきり尾まで写りました。左下の明るい光は金星です。家族にも指さして伝えようとするもなかなか伝わらずもどかしかったのですが、最終的には見つけてくれて安堵しました。
10月5日に白糠区で京大ウィークス2024自然観察会「秋の森の生態系」を開催しました。
定員14名のところ応募が31名あり、当日は13名の参加者が集まりました。
観察会は午前中に河畔林コースを歩き自然観察をメインに、午後は林道コースを歩き研究紹介をメインに行いました。
参加者からは「カツラを始め素晴らしい樹木をたくさん見れた。皆さんの活動を知ることが出来た。」「先生がとても丁寧に説明して下さり興味深く学びを深めることができました。」等の感想が寄せられました。
前日まで雨天であったので少し心配しましたが、当日は晴天に恵まれ気持ち良い一日になりました。
来年も標茶・白糠での観察会を予定していますので、ぜひご参加ください。
10月8日から10日にかけて全国にある大学演習林の技術職員を対象とした研修を標茶区と知床で開催しました。研修には北海道大学から3名、東京大学から2名、東京農業大学から1名が参加し、野生動物と人とのかかわりについて最前線で活動している方から話を聞くなどして知見を広げました。
知床では開拓跡地の森林再生やヒグマの管理に携わる知床財団の職員の方と、自然ガイドを行っている方から、世界有数の密度で生息していると言われるヒグマとの付き合い方、エゾシカ個体数の管理や防除の方法、自然の変化などについて解説を受けました。
標茶区では北海道研究林の概要紹介の後、植栽地や試験地などを現地視察し、各大学との違いや改善点など活発に意見交換しました。
9月26日から27日の2日間、北海道教育大学の山岳生態学実習が行われ学生5名が参加しました。
26日から27日の午前にかけて同一支流の3か所で魚類調査を行いました。上流側では水量が少なく網を入れれば容易に採取できていましたが、水量が多く川縁の形も複雑になる中流域以降では網の入れ方や追い込み方を工夫しながら調査を行っていました。
27日の午後からは室内で調査によって得られたデータを解析する手法や解析結果をどのような基準で評価するのかなどの講義を受け、実際のデータを用いて作業を行いました。
講義でも意識するよう強調されていましたが、実習での経験が今後自身でされる研究調査計画の一助になれば幸いです。
9月19日から20日の2日間、北海道大学の生物学実習が行われ学生22名が参加しました。
実習では草本・きのこの観察を行いました。19日来研後すぐ林内に入り、針葉樹 (トドマツ) 人工林を中心に標本作製に適したサンプル選定や採取方法、同定作業の助けとなる採取場所の情報を確認しながらサンプル採取を日が傾くまで行いました。
林内から戻ってから顕微鏡での観察や複数の図鑑から得られた情報で同定作業を、標本を作製する際の注意点を確認しながら標本作製作業をきのこ・草本それぞれで並行して行いました。多くのサンプルを採取したため19日だけでは作業が終わらず、20日の予定を変更して同定・標本作製作業を続けました。
受講生は最初こそ目立つものを恐る恐る採取していましたが、ササ藪の隙間から小さなきのこを見つけ出したり、香りであの草本があるはずと逆算したりと堂に入った作業をするようになっていったことが印象的でした。
9月9日から12日にかけて、酪農学園大学の水圏・地圏総合実習が行われ、学生20名が参加しました。
10日にアカエゾマツ林で樹幹解析用の試料採取を行ったのち、その周辺で樹木識別を実施しました。
樹幹解析は幹の決まった高さで切り取った円盤を解析するのですが、伐倒は技術職員が行い、その後の手鋸による枝払いやバッテリーチェーンソーによる玉切りと円盤作成は技術職員の指導の下、学生が行いました。
11日は毎木調査、土壌調査、クリーンラーチ植栽を実施しました。
毎木調査はポケットコンパスを使用して、方形プロットを作成するところから行いました。
クリーンラーチ植栽は、傾斜のある場所での作業となり、蒸し暑い中、へとへとになりながらがんばりました。
8月27日から9月3日にかけて農学部森林科学科3回生を対象とした研究林実習Ⅲが開催されました。実習には25人が参加し、様々なメニューを通じて北海道の森林について学びました。
到着したその日の夜から早速樹木識別実習を行い、京都では見られない樹木などをサンプルと図鑑を見比べながら識別ポイントを確認しました。翌日は白糠区で天然林の毎木調査を行い、図鑑だけでは見ることができなかった森の姿を体感しました。3日目は標茶区のアカエゾマツ人工林で間伐のための選木に向けた各種調査を行い、翌日は間伐から集材、造材、寸検までを見学・体験。6日目に行った植栽も含めて、林業の一連の流れを体験しました。また、キノコ相の観察や高山植生の観察、博物館の見学を通じて、樹木以外の地域の自然や文化についても見識を広めました。
途中、台風による大雨の影響で一部メニューを変更することもありましたが、それぞれの得意分野を生かしながらチームで協力して積極的に取り組む姿が印象的でした。
北海道研究林では研究補助として定期的に渓流水の採取を行っています。
渓流水中に含まれる成分を測定することで窒素など生態系内の物質循環を調べたり、生物由来のDNAをもとにどんな生物がいるか知ることができます。
気候変動や植生の変化も水質に影響を及ぼしうるものですが、それを把握するには長期にわたるモニタリングが必須です。20年以上継続している調査もあり、今後の研究活用が楽しみです。