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自然観察会「秋の森の生態系」レポート

10月2日に標茶区で自然観察会「秋の森の生態系」を開催しました。観察会は京大ウィークスの一環として行ったもので、標茶区での開催は初めての試みでした。

観察会には町内外から10名が参加しました。天然林を流れる小河川のそばに設定した観察コースでは、地下水の自噴する様子を見たり、水質分析や魚類調査など研究の一端を見学しました。昼には前日から残っていた雨も止み、参加者は紅葉の始まった森を歩きながら、樹木の解説を受けたり、ヤマブドウやサルナシ、チョウセンゴミシ、ドングリといった秋の実りを楽しんでいました。

参加者からは「一緒に歩いてくださったスタッフの方が、それぞれ見つけたものをシェアしてくれたのがとても楽しかったし勉強になりました」、「みなさんとお話ししながら、聞きたいことを気軽に聞ける雰囲気がよかったです」、「湧き水のデモがおもしろかった」、「山ぶどうと五味子がおいしかった」といった声が寄せられました。

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秋の天然林調査

固定標準地調査シーズン真っ盛りです。どのような木がどれくらいあって、どれくらい生長しているか5年間隔で測定しています。夏は樹木の活動期なので肥大生長が落ち着いた時期に行います。

季節は巡り、気づけばすっかり秋色の森になっていました。落葉してしまうと見通しはいいのですが、樹種や生死が分かりにくくなるので注意が必要です。

調査データは以前は紙野帳に記載していましたが、この数年は現地でタブレットに入力しています。野帳担当者は森の中にいるのに、ほとんどタブレットとにらめっこ状態。木の状態を見たり、調査漏れがないか確認するため意識して視線を上げるのですが、ナンバーテープにピントがすぐに合わないことに老化を感じます。

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タマゴの中からこんにちは

トドマツ造林地の林床に白い物体。タマゴのような姿がとてもよく目立ちます。

正体はキノコの幼菌。成長すると白い外被膜が割れて、中から傘が現れ成長し、胞子を飛ばします。涼しくなってきて、秋のキノコがたくさん発生していました。

種類はテングタケやタマゴタケの仲間なのは間違いないのですが。いまのところミヤマタマゴタケが有力です。もし違っていたらお知らせください。近くには傘の赤いタマゴタケも発生していました。

テングタケの仲間は猛毒のものも多く、ザ・キノコな見た目につられて採取してうっかり食べないようにしましょう。

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オンライン教材作成中

コロナ禍でこの夏予定されていた学生実習がすべてオンライン化もしくは場所の変更となり、北海道研究林での開催はなくなってしまいました。学生の姿のない夏は寂しいものです。

利用される先生からの依頼を受けてオンライン教材の作成に取り組んでいます。

現場での経験と比べて学習効果的にどれほど替わりになるか未知数ですが、少しでも学生に伝わればと思います。VRやAR技術が進んで、近い未来にはオンラインによる学習環境が向上すると思いますが、うまく組み合わせて、コロナ以前を上回るような実習を提供できる態勢にしたいと思います。

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イベント

京大ウィークス2021 自然観察会「夏の森の生態系」のお知らせ

北海道研究林では市民の皆様を対象に、白糠区で自然観察会を実施します。

普段は研究教育に活用している研究林を少人数で散策しながら、スタッフの解説で動植物の営みについて学びます。夏の森を満喫しましょう。

新型コロナ感染症の状況によっては、中止、変更する場合がございます。

チラシへのリンクはこちら

  • 開催日時
    • 2021年7月31日(土)10:00-15:30(受付開始9:30)【雨天決行】
  • 開催地
    • 京都大学フィールド科学教育研究センター北海道研究林白糠区(受付会場、白糠町西2条北8-1-10)
      • 駐車場あり、白糠駅への送迎あり
  • 定員
    • 10名(応募多数の場合は抽選)
  • 参加費
    • 無料
  • 持ち物
    • 山歩きのできる(汚れてもいい)服装、歩きやすい靴、雨具、昼食、(適宜)虫よけ等(アブが発生している時期です。)
  • 申込方法
    • 参加希望者全員の住所、氏名、生年月日、連絡先を明記し、はがき、もしくはメールにてお申し込みください。メールの件名は「自然観察会白糠申し込み」としてください。小学生以下のご参加は保護者同伴でお申し込みください。
  • 申込締切
    • 7月13日必着。抽選結果は7月16日までに郵送、もしくはメールにてお知らせします。
  • 申込先
    • (郵送)〒088-2339 北海道川上郡標茶町多和553 京都大学フィールド科学教育研究センター北海道研究林
    • (メール)hokuken(@マーク)mail2.adm.kyoto-u.ac.jp
  • 問い合わせ先
    • (電話)015-485-2637
    • (メール)hokuken(@マーク)mail2.adm.kyoto-u.ac.jp

当日はイベント保険(死亡共済金額500万円、部位・症状別治療共済金額5千円)に加入しますが、保険の範囲を超える補償はできない場合があります。参加される際は、マスクの着用等感染拡大の防止にご理解、ご協力をお願いします。個人情報は当イベント運営のみに使用します。

秋には標茶区でも自然観察会を開催予定です。

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フィールド

春来る

春がやってきました

【標茶】研究林の周辺はまだ雪景色ですが、雪の融けた日だまりにフクジュソウが咲いていました。

まだ寒くなる日もありますが、本格的な春の到来が近いことを感じさせてくれます。

移りゆく季節の中に、変わらぬ生命の営みがあります。今年もたくさんの生命がひときわ輝きを放つ季節がやってきます。

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お知らせ フィールド

屋根からの雪に注意

回り込み注意屋根が目の高さでした


【標茶】だんだんと暖かくなってきて、冬の間ほとんど融けることのなかった雪も融けてきています。屋根の雪もずるりずるりと滑ってきて、軒にせり出してきています。

ゆっくり落ちてくるので、写真のようにカールした状態に。計算したかのよう先端の氷が窓に向かってたので、ガラスを突き破る前に落としました。

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実習

冬の研究林実習

研究林実習Ⅳ標茶林内の樹木観察研究林実習Ⅳ製材工場を見学


じっとしていると、末端が冷えます。研究林実習Ⅳ硫黄山をバックに集合写真


【標茶】19日から25日にかけて、北海道研究林標茶区を拠点に「研究林実習Ⅳ 冬の北海道」「北海道東部の厳冬期の自然環境」が行われました。京都から農学部の学生15人がやってきて、冬の樹木や雪、道東の林産業について学んでいきました。

学生にとっては初めてのことばかりだったかと思いますが、今回は初めて訪問する製材工場で話を聞くことができたことや、樹木実習で小テストというプレッシャーが手伝ったのか、予想以上の成果を残せたこと、雪氷調査では積雪の水質測定など新しい調査項目もあり、職員側としても興味深い発見がありました。

後半は天候が怪しくなり、若干過酷な環境での実習となりましたが、そこは若さでカバーということなのか、最後まで元気に全日程を終えることができました。

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林道を除雪しました

行って、かえってきました機械は2台使用


【標茶】来週行われる学生実習のため、林道を除雪しました。空知地方では記録的な大雪となっている今冬ですが、道東に位置する標茶区の積雪量は50cmくらいです(2/14 管理棟構内45cm、研究林内50cm程)。

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伝説の滝(?)を探して

白糠の谷を遡行中凍った滝

【白糠】「1林班の谷には滝がある」

伝え聞いてはいたものの見たことのなかった滝を探しに行きました。

凍って歩きやすい・・・ということもなく、スノーシューをしてもズボズボとはまりながら谷を遡行すること数十分(意外と近い)。それっぽいところに到着するも、見えるのは雪の壁とちっちゃな滝つぼ。

その姿はイメージにあった氷結した滝とは違ったものでしたが、研究林の新たな姿を見ることができたという小さな達成感を抱いて、帰路につきました。