カテゴリー
2022実習 学生実習

生物学実験及び同実験法(京都府立大学生命環境学部1回生)

この実習は京都府立大学1回生約150名を対象に、4月22日および7月8日、11月18日に行わた。実習の初めに、調査地周辺の天然生林(自然に種子が落ちてできた森林)と人工林(人間が苗木を植えてできた森林)の違いを教員の解説を聞きながら観察し、樹種構成、階層構造ならびに光環境についてそれぞれの特徴を把握した。次に,遷移段階の異なる2つの森林について、植生の階層構造ならびに調査区内の実生(幼樹)の数を調査し、各森林の光環境および温度環境も測定した。最後に得られたデータをもとに、それらの環境要因が森林の様子とどのように関わっているかを考察した。実習には、記録及び安全管理を行うため、西岡技術職員と大橋技術職員が同行した。

text/長谷川敦史

カテゴリー
2022実習 学生実習

ILASセミナー 京都の文化を支える森林- 地域の智恵と生態学的知見

9月14日~16日の日程で、「ILASセミナー -京都の文化を支える森林-」 が北白川試験地、上賀茂試験地、芦生研究林の3施設で行われました。この実習は京都市の里山や芦生の原生的な森林などで、森林と人間の関係を科学的に捉える研究手法について実習を通して学び、森林と人間社会との新しい関係を考える事を目的としています。初日は上賀茂試験地で、京都市の里山をテーマに実習が行われ、はじめに石原准教授からガイダンスがあり、続いて坂野上助教から安全講習が行われmした。その後、既設の二次林プロットへ移動し同行した西岡技術職員から毎木調査で使用する道具の使い方や調査方法についての説明がありました。次に紺野技術班長によるチェーンソーの構造や使用方法の説明があり、その後玉切り体験を技術職員の指導のもと実施しました。実習には紺野技術職員、西岡技術職員の2名が技術指導および記録を行い、有資格者により安全に十分配慮した上でチェーンソーを使用しています。

文:西岡裕平

カテゴリー
2022イベント イベント

秋の自然観察会-京大ウィークス2022-

11月5日(土)に秋の自然観察会(京大ウィークス2022参加イベント)を開催した。今年度も20名の定員を大幅に上回る応募(74名)があり、最終の参加者は19名となった。当日は、事務所前で受付をした後、舘野試験地長より試験地の概要説明を行った。その後、テーマの異なる3班に分かれて、各班の教員により解説をしながら、試験地内の林道沿いを中心に散策した。今年度は、里山の整備(製炭やシイタケ栽培等)や実習の紹介を行うコースと、京都市に自生する樹木の識別方法や外国産マツ属の紹介を行うコースの2コースを設定し、参加者に希望するコースを選択していただいた。その他、ガラス室で育成している導入種や標本館など、施設見学や業務紹介も行った。
 参加者からのアンケートには、「多種多様な外国産樹木を観察でき面白かった」、「里山の課題と活用について理解することができた」、「樹木識別の方法がわかり、知識が広がった」といった感想が多く寄せられ、また、「開催回数を増やしてほしい」、「講義(座学)も設定してほしい」など肯定的な改善要望も多数あった。今後はこれらの意見を参考に、さらによりよいイベントにしていきたいと思います。

text/長谷川敦史

カテゴリー
2022イベント イベント

里山サイエンスツアー 2022

9月18日(日)に京都光華女子大学が国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)から採択された事業「女子中高生の理系進路選択支援プログラム」が上賀茂試験地で行われた。試験地における先進的な研究内容を体験的に学ぶことで、農学・森林学的観点から一人でも多くの女子中高生に理系進路に関心を持ってもらうことを目的として行われ、中学生1名、高校生9名、保護者2名、教員2名が参加した。はじめに京都光華女子大学の高野教授からJSTプログラムの概要説明があり、続いて,赤石特任講師から試験地の歴史や背景について説明があった。次に標本館で資料の見学を行い、その後上賀茂試験地の構内を赤石特任講師の説明を交えながら見学した。続いて薪割り機を用いた薪割りの見学、炭焼き窯の見学を行い最後にタケ見本園で67年ぶりに開花したモウソウチクを見学した。当日は、記録及び安全管理を行うため、西岡技術職員が同行した。

文:西岡裕平

カテゴリー
2022実習 学生実習

身の回りの自然を知ろう(放送大学面接授業)

この授業は、放送大学専門科目の自然と環境コースに位置づけられており、10月29、30日に14名の学生が受講した。初日は、午前にガイダンス及び自己紹介の後、德地教員による森林生態系についての講義が行われた。その後、長谷川技術職員による樹木識別方法について説明があり、試験地内のいくつかの樹種について識別実習を行った。午後は森林資源をはかるための毎木調査を行った。あらかじめ設定されたプロット(25×20m)内に生育する樹木のうち胸高の幹の太さが5cm以上のものについて、その直径を計測し、一部の個体については検測桿を用いて樹高を測定した。
2日目は、はじめに京都精華大学の板倉教員から当日のガイダンスがあり、次に德地教員から前日に測定したプロット調査の結果等について解説の後、引き続き板倉教員による樹木・環境・虫・野鳥等の解説を聞きながら事務所から炭窯までの林道を歩きながら環境ゲームが行われた。事務所に戻り構内を流れる小川の水質を調べるパックテストが行われた。午後は、ネイチャーゲーム(カムフラージュゲーム、わたしは誰でしょうゲーム、マイツリーゲーム、サウンドマップゲーム)が行われ、受講生は自然環境の中で行われるゲームの体験をとおして自然のことを学んだ。実習の記録および技術補助、安全管理のため、初日は長谷川技術職員、2日目は山内技術職員が対応した。

text/長谷川敦史、山内隆之