7月23日に、モニタリングサイト1000(以下、モニ1000という)に係る調査を行いました。モニ1000は「日本の複雑で多様な生態系の劣化をいち早くとらえ、適切に生物多様性の保全へつなげる」ことを目的に、環境省が2003年に始めた事業で、全国に1000か所以上の調査地(サイト)があります。当試験地は2007年より森林・草原調査のコアサイトの一つとして、毎年調査を行っています。今回は堆積落葉層および土壌の動態を把握するため、これらの採取を行いました。この採取は甲虫調査の一環として行っています。堆積落葉層は堆積有機物層ともいわれ、A0層と表記されます。A0層の性状により、その下に続くA、B層といった土壌層への水の浸透性(浸透能)が変わります。A0層は、25cm四方の枠を基準に、その範囲内の有機物を、剪定鋏や根切りナイフ等を用いながら、採取します。土壌層に近くなるほど、有機物が細片化し、土壌層との境が判りにくくなります。土壌は3年に一度の頻度で、先に採取したA0層の下部に、採土円筒(約100cc)を土壌の上面と一致するまで埋め込み、根切りナイフ等を用い円筒の下面を押さえながら引き出します。円筒からはみ出た礫や樹木等の根を取り除き、採取します。
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text/長谷川 敦史
























