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学生実習

人間環境大学「奥山・里山管理実習」実習報告

2025年8月20-22日の日程で人間環境大学の学生実習「奥山・里山管理実習」が開催され、学生19名が参加しました。

この実習では近畿地方の奥山・里山において、森林生態系の特徴と課題、森と人の関わりを理解することを目的としています。

1日目は上賀茂試験地で行われ、新しい里山・里海共創プロジェクト(里山おーぷんらぼ)で取り組む工芸用の樹木を植樹したプロットでの下刈り体験や、上賀茂試験地の技術職員による樹木の解説や炭焼きの説明を聞き、里山の利用や維持管理について学びました。

2日目は芦生研究林で行われ、大規模シカ柵内外の植生変化の見学や動物班と、きのこ班に分かれての調査体験を行い、奥山の自然の特色や生物多様性とその課題について学びました。動物班は、鈴木華実助教と共にモグラのトンネル、ネズミの痕跡、食跡や足跡など動物の生態を観察し、きのこ班では松岡俊将講師と共にきのこの観察を行ったあと各自で発見して採取したきのこを、きのこ班全員で同定作業を行いました。

3日目は美山かやぶきの里の見学を通じて、里地における景観と人々の暮らし、そして生物多様性の特徴と関係を学びました。最後に、実習の振り返りとして、実習を通じて学んだことや考えたこと、印象に残ったことを1人ずつ発表しました。

この3日間の実習を通じて、普段都会で生活している学生たちが奥山の原生的な自然と都市近郊林の里山を体験して、森林植⽣の特徴の違い、それぞれの森林の現状と問題点、森林をとりまく⼈々の暮らしについて学んでもらえたのではないかと感じます。