北海道研究林における森林経営計画の策定

請負によるトドマツ人工林間伐事業

北海道研究林 橋本 晋太

 北海道研究林は令和6年度に森林経営計画を策定し、標茶町から認定を受けました。森林経営計画制度とは、「森林所有者」または「森林の経営の委託を受けた者」が一体的なまとまりのある森林を対象として、森林の施業に関する5年間の計画を作成し、市町村長等の認定を受ける制度です。計画的かつ効率的な森林施業を推進し、森林の有する多面的機能の持続的な発揮を図ることを目的としています。森林経営計画を作成・実行している森林は、林野庁が所管する「森林環境保全直接支援事業」の補助対象となります。
 本研究林における策定の背景として、トドマツ・アカエゾマツ人工林の成長に伴い間伐の必要性が高まっており、森林の整備・管理をより計画的かつ継続的に進めていくことが挙げられます。間伐により人工林が水源涵養林すいげんかんようりんとしての機能を高めることが期待されます。また、近年カラマツが主伐期を迎えているものの、主伐後の再造林経費の確保が課題となっており、将来的な解決も見据えています。
 計画作成にあたっては、事前準備として令和5年度より情報収集や打ち合わせを行い、行政と研究林の台帳データの整合を図りました。その後、標茶区の3、4、5、7林班を対象に、令和7〜11年度までの5年間の施業計画を立て、作成した書類を標茶町役場に提出して認定を受けました。今回作成した計画は、トドマツ・アカエゾマツ人工林の間伐と、年間約0.5ha のカラマツ人工林の皆伐、植栽、下刈を軸としています。
 令和7年度は計画に基づいて事業を行い、人工林新植地の下刈作業とトドマツ・アカエゾマツ人工林の間伐作業については補助金を使用して請負で実施しました。これにより苗木や成木の健全な成長が実現し、水源涵養等の多面的機能の発揮が期待されます。
 森林経営計画に基づいて人工林整備を進める一方で、学術的にも大学の研究林としての役割を果たせるよう、施業の効果や影響をしっかりとモニタリングしていきます。

ニュースレター70号 2026年11月