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学生実習

ボゴール農科大学「Winter Program」実習報告

1月23日にボゴール農科大学(IPB University)の学生14名、教職員3名の計17名が芦生研究林で実習を行いました。これは、京都での1週間にわたるボゴール農科大学 Winter Programの一環で、芦生研究林にて冬の日本の森を学ぶ事を目的として実施されました。

実習は、鈴木華実助教による概要説明から始まり、その後、林内を約1時間散策し、最後に斧蛇館を見学しました。例年よりも積雪が少ない芦生でしたが、参加者ほとんどが雪を見るのは初めてであり、高揚した気持ちを抑えきれず、まるで子供のように無邪気に楽しんでいました。芦生の自然の美しさや雪の景色を堪能できたことは、非常に貴重な体験だったと思います。参加者にとって特別な思い出となったことでしょう。

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フィールド

「菌類ワークショップ2024」開催報告

10月12-14日に菌類ワークショップ2024を開催しました。本ワークショップは、菌類多様性研究の促進と若手研究者の育成・交流を目的に、教育関係共同利用拠点「人と自然のつながりを学ぶ森林フィールド」の事業の一環として開催するものです。昨年度に引き続き2回目の開催となる今年は、若手研究者の講師3名と全国の大学・大学院生7名の参加者が集まりました。

 講師として、橋本陽 (理研BRC)、山本航平 (栃木県立博物館)、升本宙 (信州大学)を迎え、きのこ・地衣類・微小菌類といった幅広いグループの菌類について、観察のポイントや最新の研究トピックについてご紹介いただきました。

 日中のフィールドワークでは、講師から探索や観察のポイントを教わりつつ、各自が研究対象の菌類を採取しました。夕方、フィールドから戻った後は、標本の顕微鏡観察と講師の講義、参加者の研究紹介を行いました。特に、参加者の研究紹介では、各発表に対して講師や他の参加者から多様な視点のコメントが挙げられ活発な議論が交わされました。参加者にとって、研究の展開や新たな研究の方向性を考えるきっかけになったのではないかと思います。

また、今回のワークショップでは、昨年参加された講師や参加者から、前回採取した標本に関する研究成果の報告もありました。ワークショップが参加者の研究につながったことを嬉しく思います。今回採取された標本にも、未記載と考えられる種や芦生新産種が含まれます。今後の解析によって、芦生研究林の菌類相の解明が進むことが期待されます。

 フィールド研の研究林・試験地を利用したワークショップは、対象生物やテーマを検討しながら今後も継続的に開催する予定です。2025年度の菌類ワークショップは夏に開催予定です。今後の開催に関しては、フィールド研や芦生研究林のホームページやSNSで情報発信します。