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「菌類ワークショップ」開催報告

10月12-14日に菌類ワークショップを開催しました。本ワークショップは、菌類多様性研究の促進と若手研究者の育成・交流を目的に、教育関係共同利用拠点「人と自然のつながりを学ぶ森林フィールド」の事業の一環として開催するものです。昨年度に引き続き2回目の開催となる今年は、若手研究者の講師3名と全国の大学・大学院生7名の参加者が集まりました。

 講師として、橋本陽 (理研BRC)、山本航平 (栃木県立博物館)、升本宙 (信州大学)を迎え、きのこ・地衣類・微小菌類といった幅広いグループの菌類について、観察のポイントや最新の研究トピックについてご紹介いただきました。

 日中のフィールドワークでは、講師から探索や観察のポイントを教わりつつ、各自が研究対象の菌類を採取しました。夕方、フィールドから戻った後は、標本の顕微鏡観察と講師の講義、参加者の研究紹介を行いました。特に、参加者の研究紹介では、各発表に対して講師や他の参加者から多様な視点のコメントが挙げられ活発な議論が交わされました。参加者にとって、研究の展開や新たな研究の方向性を考えるきっかけになったのではないかと思います。

また、今回のワークショップでは、昨年参加された講師や参加者から、前回採取した標本に関する研究成果の報告もありました。ワークショップが参加者の研究につながったことを嬉しく思います。今回採取された標本にも、未記載と考えられる種や芦生新産種が含まれます。今後の解析によって、芦生研究林の菌類相の解明が進むことが期待されます。

 フィールド研の研究林・試験地を利用したワークショップは、対象生物やテーマを検討しながら今後も継続的に開催する予定です。2025年度の菌類ワークショップは夏に開催予定です。今後の開催に関しては、フィールド研や芦生研究林のホームページやSNSで情報発信します。