9月16日~18日の日程で京都大学「研究林実習Ⅱ」が行われ、京都大学農学部森林科学科の学生10人が参加しました。
初日は、はじめに伊勢武史准教授による講義が行われました。その後下谷の大カツラ周辺に移動し、顔認証AIを利用して顔の表情から、その時どんな感情だったのか読み取る実験を行うために、それぞれが森の中で自由に活動しながら学生同士で写真を撮影しました。AIが導き出した学生たちの活動中の表情は、驚き、怒り、喜び、悲しみなど様々な感情が検出されていました。ただ、読み取る際に写真の向きを揃えていないと正しく認識されないなど、必ずしもAIが自動で読み取る訳ではなく、少し手を加える必要がありました。
2日目は、山崎理正准教授による昆虫の多様性に関する実習が行われました。異なる森林、地形間で昆虫の多様性を比較し、樹木の多様性と昆虫の多様性の関係について考察しました。この実習で調査対象となる昆虫はアリで、捕獲には事前に設置していたピットフォールトラップと、ツナ缶を餌として利用したベイトトラップの2パターンで行いました。午前中に16ヵ所、午後からは20ヵ所の計36ヵ所でトラップの回収・設置を行いました。ベイトトラップは設置後90分後にどんなアリが誘引されているか確認し、ムネアカオオアリやアメイロアリなどが見られました。
3日目は2日目の調査のデータ解析を行いました。ピットフォールでは7種類、ベイトトラップでは4種類のアリが確認できました。地形による種の違いは今回の調査地では確認できないという結果でした。解析後は斧蛇館の見学を行いました。参加した学生からは森の中で爬虫類から昆虫まで様々な生物が観察出来て楽しかったなどの意見がありました。




