小林 志保

kobayashi_shiho

フィールド科学教育研究センター 海洋生態系部門
海洋生物環境学分野 助教
業績など(教育研究活動DB)

(2013-04-19 公開 2013-08-05 最終更新)

1.研究分野
 沿岸の海における物理的・生物化学的相互作用 (physical-biological interaction) に関する研究を行ってきました.現在は,河口域・沿岸海域における生態系と物質循環に関する下記の研究を行なっています.

 (1) 浅海域の生態系に関する研究-1(藻場)
  沿岸の改修や高温化によるアマモ場の消滅は沿岸の生態系に大きな影響を与えることが知られていますが,一方で地下水が海底から湧出している場所ではアマモ場が維持されている事例が見られます.物理・化学的手法を用いて地下水湧出量の場所的違いを調べ,アマモ場への影響を解明しようとしています.主なフィールド:小浜湾

 (2) 浅海域の生態系に関する研究-2(二枚貝)
  二枚貝の漁獲量の減少は全国各地で起きています.現場観測・実験・数値シミュレーションの手法を用いて,温暖化や陸域環境の変化が浅い海の生態系に及ぼす影響を解明し,現状の環境下での二枚貝資源の回復方法を模索しています.主なフィールド: 七尾湾
  
 (3) 沿岸海域における物質循環に関する研究-1(溶存有機炭素(DOC)の生成・分解特性)
  大阪湾をはじめとする太平洋側の内湾では,負荷削減が進められてきたにも関わらず貧酸素化が解消していない部分が残されています.そこで,有機物の分解生成物(DIC)の安定同位体比を用いて実際に酸素を消費している物質の起源を調べています.また港湾域では溶存有機炭素(DOC)が酸素消費に大きく寄与していることがわかってきたのでその生成・分解特性を調べています.主なフィールド: 大阪湾

 (4) 沿岸海域における物質循環に関する研究-2 (溶存有機窒素(DON)の生成機構)
  瀬戸内海ではノリ養殖が重要な産業になっていますが,近年栄養塩(DIN)不足が深刻になっています.そこで,貧酸素化などの富栄養化問題が解消しない一方で,貧栄養化が起きる矛盾がどのように生じているのか調べています.河川から海の間で急激に割合が増加する溶存有機窒素(DON)が貧栄養化のカギを握っていると考えられるので,その生成機構について調べています.主なフィールド:東部瀬戸内海

 貧酸素化・貧栄養化のどちらも解決しない背景には,河口域・海岸付近における植物プランクトンの大規模な増殖があり,その背景には岸近くの藻場や二枚貝の減少があるのではないかと思っています.一度人間の手が入った沿岸の海の生態系の回復には,里海を築き上げてきた地域の漁業の発展が重要と考え,養殖の利益率向上を目指したシミュレーションモデルの作成など,地域の課題にも取り組んでいます.

2.好きなもの、趣味
  水田のある風景が好きです.


(フィールド研における経歴とページ履歴 情報整理 2015-11-09)
2013-04-01 里域生態系部門 河口域生態学分野 助教 (流動分野としてフィールド研に参画)
2013-04-19 http://fserc.kyoto-u.ac.jp/wp/staff/kobayashi でページ公開
2013-08-01 海洋生態系部門 海洋生物環境学分野 助教 (部門分野名変更)
2013-08-05 修正
2014-10-09 ページに教育研究活動DBへのリンクを追加