久保田 信

参考情報(2018-03-31 までの情報です)

研究室にて(2004年A.Kさん撮影)

フィールド科学教育研究センター 海洋生態系部門
基礎海洋生物学分野 准教授
瀬戸臨海実験所
E-mail:kubota.shin.5e*kyoto-u.ac.jp(*を@に変えてください)
業績など(教育研究活動DB)

(2015-11-13 更新)

1.研究分野:系統分類学・博物学

(1)カイヤドリヒドラ類やベニクラゲ類などの”ヒドロ虫類の生活史と系統分類”。

 刺胞動物門各種の配偶子・幼生から成体までの生活史を、フィ-ルド調査および実験室での飼育観察などにより解明し、系統分類学上の位置を決定する。また、分子から生態までのあらゆる生物学的情報を取り入れ、種の起源や高次分類群の系統発生の謎解きに挑戦するガンマ段階を目指す。なお、ベニクラゲ類の生活史逆転の研究はNew York Times (Can a Jellyfish Unlock the Secret of Immortality? 2012)で話題とされた。

(2)海洋生物などの博物学的知見の記録。

 生物相の豊富な南紀白浜沿岸域を中心に、特に黒潮流域における海洋生物群集の博物学的な知見を記録し、その生物学的特徴を捉えて、今後の各種研究の基礎資料とする。スキンダイビングやプランクトンネットでの採集、採泥器やドレッジなどの様々な採集方法に加えて、打ち上げや漂着物にも注意を払っている。また、近郊にあるさまざまな漁港での採取も実施している。

(3)森里海連環学

 里域や森林域での環境変化が海洋沿岸域の生物相や環境変化などに及ぼす影響の実態調査やその原因の解明に取り組んでいる。その例として、オカヤドカリ類、サツマゴキブリ、ミドリイガイなどの熱帯性動物の地球温暖化による影響を調査している。

2.好きなもの、趣味

(1)水族館・博物館・動植物園巡り、美術館巡り。

(2)山歩き

(3)カラオケ(歌うだけでなく、2002年から生物登場の歌を公表し、2015年までに46曲を発表、10枚のCDと4枚のDVDをリリースした。代表曲はベニクラゲ音頭。10曲が通信カラオケで配信されています。)

(4)旅行(国内はもとより、世界は広く、まだ見果てぬ土地や国々ばかりである。)

3.その他

 大学院生・研究生などを募集中:上記の3課題を熱心にやってくださる方。

 (1)で挙げたベニクラゲなどの研究は、多細胞動物中で、唯一、”永遠の生命”をもつとされるベニクラゲに関する長年の日本での研究の積み重ねを基礎に、この神秘の特質のベ-ルを解く事により、人類の夢=”若返りと不老不死”が実現するだろう。2004年に、第二の不老不死のヒドロクラゲとして、ヤワラクラゲの若返りも発見した。この類の生命研究の研鑚を積み重ねればノ-ベル賞も夢ではないだろう。

 一方、カイヤドリヒドラ類は、”種の起源”を解くのにぴったりの類群であり、系統発生と個体発生の関係を、様々な観点からより深く追求できる基礎的研究成果を充分に得ることができた。地球温暖化との関連についてもこの類は貢献中である。

 さらに、海には人知れず眠っている山のようなお宝が潜在している。これらを発掘し、命名記載してゆく醍醐味も味わえるだろう。南紀白浜は、気候風土に恵まれ、自然が好きな方にぴったりのフィ-ルドであり、さまざまな博物学的遭遇が待っている。参考書として、「宝の海から 白浜で出会った生き物たち」(紀伊民報)などがある。

久保田信の参考サイト
探検!京都大学の中の 京大先生図鑑 05 久保田 信

執筆論文の大半は京都大学のオープンアクセスの学術情報リポジトリ KURENAI に登録中です。(「Kubota, Shin」または「久保田, 信」で検索下さい。)


(フィールド研における経歴とページ履歴)
2003-04-01/2013-07-31 基礎海洋生物学部門 海洋生物系統分類学分野 助教授(2007-04から准教授に職名変更)
2003-04-01/2019-3-31 瀬戸臨海実験所勤務
2003年度 http://fserc.kais.kyoto-u.ac.jp/main/staff/kubota.htm でページ公開
2013-08-01/2019-3-31 海洋生態系部門 基礎海洋生物学分野 准教授 (部門分野名変更)
2013-08-21 ページにメールアドレスの追加
2014-10-09 ページに教育研究活動DBへのリンクを追加
2015-11-13 研究内容等を更新