舘野 隆之輔

舘野 隆之輔

フィールド科学教育研究センター 森林生態系部門
森林情報学分野 教授
センター長
北白川試験地長・和歌山研究林・上賀茂試験地
E-mail:tateno.ryunosuke.8r*kyoto-u.ac.jp(*を@に変えてください)
業績など(教育研究活動DB)

(2019-04-01 更新)

Tateno Ryunosuke

1.研究分野
 専門分野は、森林生態学、生態系生態学です。

 窒素循環に関わる様々な研究を行っています。また最近では、窒素循環の担い手である土壌微生物に着目した研究も行っています。

 具体的には以下のテーマについて取り組んでいます。

1)環境傾度に沿った物質生産・物質循環の変化を明らかにする研究

 土壌と樹木の相互作用系は、ローカルには斜面立地の違いやグローバルには気候の違いによって大きく変化します。これまで冷温帯、暖温帯、亜熱帯、半乾燥地などの様々な森林において、斜面位置の違いによる森林構造や種の分布、生産量や物質循環などを明らかにする研究を行ってきました。特に樹木の窒素利用や有機物配分パターン(主に細根などへの)の違いが物質循環に与える影響に着目して研究を進めています。

2)森林伐採が物質循環に与える影響評価

 森林伐採が物質循環に与える影響を明らかにすることを目的として、集水域単位での大面積皆伐試験やプロットスケールでの伐採試験を行ってきました。森林伐採の影響は、気候・土壌・植生などの違いによっても異なると考えられるので、コアとなるサイトでの伐採試験の知見を蓄積するとともに、地域差などを考慮した一般的な影響評価を可能にするための広域比較研究も進めています。最近では、先進林業機械による新しい施業システムが物質循環に与える影響についての研究も進めています。

3)半乾燥地の森林における物質循環

 乾燥限界付近の森林から草原、砂漠への移行地帯は、わずかな降水量の変化が生態系に大きな影響を与えます。乾燥限界付近の森林での物質循環や物質生産を明らかにすることを目的として、中国黄土高原での研究を行ってきました。

4)冬の気候変動が森林生態系に与える影響

 北海道研究林のある北海道東部の太平洋側は、冬に土壌が凍結する季節凍土がみられます。冬の気候変動は、北方林の生態系に多大な影響を与えると考えられます。北海道研究林において大規模な積雪除去の操作実験を行い、冬の気候変動が植物や土壌、微生物がどのような影響を与えるかを明らかにする研究を行ってきました。

5)林齢に沿った物質生産・物質循環の変化を明らかにする研究

 土壌と樹木の相互作用系は、森林の発達段階によっても大きく変化します。これまで伐採などの撹乱後の森林の発達に伴って森林構造、物質生産、物質循環などがどのように変化する明らかにする研究を冷温帯から熱帯にかけての様々な森林において行ってきました。

2.好きなもの,趣味
 楽しい研究。その他、いろいろな研究者が集まって楽しく研究する場所を作れたらいいなと、施設の運営の仕事も頑張れたらと思っています。

3.その他
 上記の研究テーマに興味のある大学院生を募集します。一緒に研究しましょう。
詳しくはウェブページをご覧下さい。
 https://rtateno.wixsite.com/website


(フィールド研における経歴とページ履歴 情報整理 2015-11-09)
2011-04-01/2013-07-31 森林生物圏部門 森林環境情報学分野 准教授
2011-04-08 http://fserc.kyoto-u.ac.jp/wp/staff/tateno でページ公開
2011-10-01/2021-03-31 北海道研究林長
2013-08-01/2021-03-31 森林生態系部門 森林情報学分野 准教授(部門分野名変更)
2013-08-21 ページにメールアドレスの追加
2014-10-09 ページに教育研究活動DBへのリンクを追加
2019-04-01 情報更新
2021-04-01 森林生態系部門 森林情報学分野 教授 昇任、副センター長および上賀茂試験地長に就任、北海道研究林・和歌山研究林 所属
2024-03-05 教育研究活動DBへのリンクを修正
2024-04-01 センター長、北白川試験地長に就任