SDGsへ向けた森林と人間の共生:奥山・里山の暮らしと木から生まれる文化

 2019年10月11~22日、ワイルド&ワイズ共学教育受入れプログラム事業「SDGsへ向けた森林と人間の共生:奥山・里山の暮らしと木から生まれる文化」を開催しました。

 この事業において、ミャンマーのネピドー・イェジン林業大学の学生と京大の学生がともに、森林及びそこから派生する日本独自の文化を学びました(フィールド研主催、森里海連環学教育研究ユニット共催)。

(参考)
森里海連環学教育研究ユニット ページ 報告1 報告2 報告3
フィールド研 京大学生参加募集ページ
京都大学 ワイルド&ワイズ共学教育受入れプログラム事業 紹介ページ開催報告


ワイルド&ワイズ共学教育受入れプログラム事業

センター長/森林育成学分野 教授 德地 直子

 2019年度Wild & Wise 共学教育受入れプログラム事業に採択された事業「SDGs へ向けた森林と人間の共生:奥山・
里山の暮らしと木から生まれる文化」(フィールド科学教育研究センター主催,森里海連環学教育研究ユニット共催)を10 月11~22 日に実施しました。これは,本学が次世代を担うグローバル人材の育成基盤の強化として,また,受入れ留学生数の増加を目指して,優秀な外国人留学生と日本人学生がともに学ぶ場を創出するために実施されている共学教育プログラムです。
 今回は,大学間学術交流協定(MOU)を締結しているミャンマーのネピドー・イェジン林業大学から9 人の学生及び引率教員1 人が来学され,10 人の本学学生(公共政策大学院1 人,文学部1 人,教育学部1 人,経済学部2 人,農学部5人)とともに英語講義やフィールドトリップに取組みました。日本・ミャンマーともに古くから木の利用や文化を発展させてきた国であり,現状を肌で感じることにより,将来の森林や生態系管理について,より広い視野で学ぶことができるプログラムとなっています。

11日:開会式,ガイダンス,歓迎会(日本人学生,ユニット教職員,ミャンマーからの京大留学生たちが参加)
12日:日本文化体験(着物の着付け,茶道体験)
13日:日本文化体験(組紐体験,西陣織会館,金閣寺,龍安寺を見学)
14日:英語講義「我が国の林業の現状」,フィールド研上賀茂試験地見学,京都府立植物園見学
15日:修学院離宮見学(講師:宮内庁京都事務所管理課 枝尾徹 課長補佐,間藤徹京都大学名誉教授)
 英語講義「Lessons learned from long-term monitoring of swidden cultivation in the mountains of Myanmar and Laos」
 (本学アジア・アフリカ地域研究研究科 竹田晋也教授)
16日:英語講義「Ecology of conectivity between different ecosystems:migration of fish and invertebrates through rivers, estuaries, and oceans」(フィールド研 朝倉彰教授)
 農学研究科森林科学専攻のゼミに参加
17日:英語講義「文化財庭園の良き保存と良き活用-名勝無鄰菴庭園の事例-」(京都造形芸術大学 加藤友規 教授)
と庭園見学。日本文化体験(いけばな体験)
18日:北山杉の里総合センターにて森林研修(北山杉),芦生研究林へ移動。
19日:芦生研究林にて実習(シカ過採食による植物への影響など),夜はミャンマー料理による交流。
20日:日本文化体験(日本料理(おでん)の作り方を学ぶ),かやぶきの里見学(坂野上なお助教)
21日:芦生研究林から京都へ移動,発表準備。
22日:ミャンマーの学生(3グループ)による発表「日本の森林とそこから生まれた文化」,日本人学生による発表修了式

年報17号 2019年度