萩原幹花さん(JSPS特別研究員DC2)が、日本森林学会学生ポスター賞を受賞

 2022年3月29日に、農学研究科森林科学専攻森林育成学分野の博士2年の萩原幹花さん(JSPS特別研究員DC2)が、オンラインで開催された第133回日本森林学会学術大会において、日本森林学会学生ポスター賞を受賞しました。

 対象となった発表内容は以下の通りです。

「ブナにおけるVOCsと葉形質の地理的変異」
○萩原幹花1・日浦 勉2・長田典之3・石原正恵4
1 京都大学大学院農学研究科・2 東京大学大学院農学生命科学研究科・3 名城大学農学部・4 京都大学フィールド科学教育研究センター

(研究内容の紹介)
 植物は食害や病害に対する様々な防衛戦略を進化させてきており、例えば被害を受けると様々な種類のVOCs(匂い)を葉から放出する。本研究ではブナのVOCs放出量および組成の地理的変異を明らかにし、その変異が気象、緯度、葉の形質によって生じているのかを検討した。その結果、ブナはVOCsに地理的変異があることが明らかになった。一方、緯度クラインがあった葉形質とは異なり、VOCsについては緯度クラインがなかった。さらに、VOCs量が多くなるほど葉の被害が減少傾向にあり、VOCsの放出量が昆虫群集に影響を与えていることが示唆された。

 結果については、森林学会のウェブページに掲載されています。